幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜 129
「フッ…ククククク」
「兄ちゃん、えらくご機嫌だね」
後部座席で上機嫌に笑っているカズに、運転手が話しかける。
「まあな。今日は御馬様のおかげで、臨時収入があったもんでよ」
「馬?(子供のくせに、競馬で大穴でも当てたのか?)」
その時、タクシーは廃レストランへと向かう、一台の黒い車とすれ違った。
「カズの野郎……ぶっ殺してやる!」
黒い車の後部座席で、足立圭吾が怒りに満ちた顔で助手席の背もたれを蹴りつける。
傍らに置いてあるバットには、まだ乾ききっていない血が付いていた。
自分のやった悪事をベラベラと喋りまくった後輩達を、圭吾は少し前に人気のない倉庫に連れ込み、怒りにまかせてバットでボコボコにしてきたのだった。
それだけでは怒りは収まらず、今度は後輩達からカズの居場所を聞き出し、恨みを晴らすため廃レストランに向かっていたのだった。
ついさっきすれ違ったタクシーに、カズが乗っていた事に気づかずに………
「おい、もっとスピード出せ!」
「んっ、分かったんだな」
大柄の運転手にそう命令した途端、車が急加速し、圭吾は後ろにひっくり返りそうになる。
「わー待てっ! スピード落とせっ!」
「んっ」
言われたとうり、スピードを落とす運転手。
(危ねぇ…こいつ俺の命令何でも聞くけど、頭悪いから‘何も考えずに'従うからな…)
冷や汗をかきながら、道の前方に目を移す。
(ともかく、カズの野郎は病院送りぐらいじゃ気がすまねぇ……)
どす黒い情念を胸に、圭吾はバットを握りしめるのであった。
―――再び廃レストラン内―――
「あうっ!」
馬頭鬼が腰を押し進め、遂に本格的に挿入が開始される。
「んっ…お前も…覚悟できたのか?……」
「ケッ! 阿蘇鬼神がなんぼのもんじゃい!」
阿蘇の名を出せば馬頭鬼も思い止まるかと思ったが、そうはならなかったようだ。
「クッ! グググッ……」
亀頭の先が処女膜を限界まで押し広げて行く。
「さぁ行くぜ……ほらっ!」
「イギッ!」
ブツッ!
「!!!」
亀頭が処女の証を切裂き、紅夜叉の身体に激痛が走る。
「ウッ…クッ……ハァハァ……ハァァッ!」
ブチッ…ブチブチッ……
痛みに耐え、息を整えている間も、馬頭鬼は肉棒の進行を止めなかった。
だが確かに痛い事は痛かったが、紅夜叉の想像していた処女喪失の痛みより、痛みは結構小さかった。
「ん…入って来る……オレの中に」
「おっ、いい感じだぜ。狭いけど、先っぽ入ったら結構楽に入ってくぜ」
人間サイズとはいえ馬頭鬼の巨根を、紅夜叉の膣は結構スムーズに受け入れて行く。
「あうっ、深い…」