幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜 128
『紅ちゃん、茨木の妖には助平な人が多いから、その辺‘覚悟’決めててね』
ふと、昔修行中に赤千穂が言った、こんな言葉を思い出す。
(天照光臨を使えば、こいつぐらいわけないけど…)
カズもいなくなり、周りの被害も心配する必要はない。
(でも犯されそうになる度に、こうやって必死に抵抗するの、なんか疲れたな…)
そんな考えが頭によぎると、フッと身体から力が抜けていった。
(それに抵抗して疲れるより、犯されてる間の方が敵も無防備だし…)
頭の中に、色々な‘理由’が浮かび上がる。
(……覚悟……決めるか?)
クチュ
「アンッ!?」
馬頭鬼が足の間に身体を割り入れさせ、肉棒の先端を割れ目に押し当てる。
「結構濡れきてるな。準備OKってことか」
「…馬鹿な事言うな……止めろンンッ!…」
抵抗しようと暴れるがいつもの力強さなく、口を出る拒絶の言葉も弱々しい。
亀頭が秘唇を割り開き、紅夜叉の処女膜を小突いた。
「ハゥッ! 駄目だ…止め…」
馬頭鬼はそのまま先へは入れず一旦腰を引き、そしてまた浅く突き入れる。
そうやって何度も処女膜を小突き、紅夜叉の浅い部分を犯していく。
その内紅夜叉の抵抗も、完全になくなってしまっていた。
(ヤバい、段々良くなってきてやがる。これ凄くイイ…)
「おぅおぅ、さっきより濡れてきたぜ」
馬頭鬼の肉棒が与える快感により、紅夜叉の秘唇は濡れそぼり、パックリと開いて、無防備に処女膜を晒していた。
「へへっ、これだけ濡れてりゃ大丈夫だな」
「アッツ!」
先程より少し深く肉棒が突き入れられる。
まだ破られてはいないが、処女膜を限界まで広げられ、小さな痛みが走る。
だがそれと同時に、痛み以上の大きな快感も……
(痛かったけど、今の凄い……)
「どうだ、覚悟決めたか? もっとも…」
馬頭鬼が二ヤケた顔を近づけ、紅夜叉に言う。
「こっちは今更止める気無いけどな」
「………」
その言葉に、紅夜叉の覚悟が決まる……
「いいぜ……やるよ、オレの‘初めて’」
「へへっ、それじゃ遠慮なく」
待ってましたとばかりに、馬頭鬼が腰を突き入れようとするが。
「でもお前も覚悟決めろよ」
「ハァ?」
「阿蘇のおっさんに捕まった時の覚悟―――普通なら半殺し程度で済むけど、オレに手を出したの知ったら、死ぬより酷い目にあわされてから殺されるだろうから」
その言葉に、馬頭鬼の顔から一気に血の気が引いていくのであった。
―――その頃・森の中の道路―――
廃レストランを出た後、カズはすぐ通りかかったタクシーに乗り、家路を急いでいた。