幼魔鬼譚〜悪戯好きのアリス〜 116
思わず立ち上がり、隠形鬼が驚愕の声を上げた。
「何故あの化け物が此処に?!」
鬼である隠形鬼が「化け物」と呼ぶ程である。
隠形鬼が遠呂智をどれだけ恐れ、危険視しているのかが分かった。
「そんなの知らないよっ!
炬俐の船の中で、大口開けて眠りこんでるけど、起きてきたらどうしよう?」
「んむぅー…」
苦悶の表情で隠形鬼が考え込む。
「炬俐が封印を解いたのか? それとも自然に解けていたのを炬俐が見つけたのか………
どちらにしろあの馬鹿め、茨木殿のように自分も御せると思うたかっ!」
忌々しそうに吐き捨てると、再び携帯で先程かけた番号にかけなおす。
「わしじゃっ! 着物と一緒に、倉庫にある酒を全部持ってこいっ!」
例え遠呂智が目を覚ましたとしても、好物の酒を与えておけば、暴れはしないだろう………そう思い、部下に酒を持ってくるよう指示をする。
「それとじゃ…」
さらに、眠りこけている紅夜叉をチラッと見て。
「金庫から'首輪'も持ってこい」
洞窟内が慌ただしくなっていくうちに、やがて夜明けがやってきた―――
―――早朝・森の小道―――
「フゥ…フゥ…」
寮から洞窟の方へと続く小道を、炬俐がフラフラと歩いていた。
「流石に…調子に乗りすぎたな。こ、腰が………」
あの後流れに任せて、炬俐はアリスと何度も交わった。
アリスの幼い身体は、きついながらも炬俐の本気モードの剛直を根元まで受け入れた。
三回程アリスの中に精を放つと、流石にそろそろ帰らねばと思い、ぐったりとしたアリスから、萎えた肉棒を引き抜いた。
だがこの時、自分とアリスを見つめる涼子の熱の籠った瞳に、炬俐は気づいてしまった。
無言で炬俐も涼子を見ていると、とうとう我慢できなくなった涼子が、『お願い…私にも…』と、足を広げて懇願してきた。
これで萎えた肉棒が固さを取り戻し、炬俐は涼子を押し倒し、再び犯し始めた。
そして涼子が何度目かの絶頂で気を失うと、今度はアリスが起きてきて………
と、こんな感じで、結局この嬌宴は、明け方近くまで続いたのであった。