それはそれは、甘えんぼうの妹でしたから、たつひこが街に戻ってくるたびに毎晩、添い寝をしておりました。
たつひこは最強のプレイヤーですが、これには代償がありました。
この世界の神様は、豊穣と美の女神様なのです。この世界は豊かな自然と穏やかな気候に恵まれています。
また、すべての女神の加護を受けた人々は女神様と同じように永遠の生を約束されていました。
しかし、これは大宇宙のさまざまな世界を統べる大神様の逆鱗にふれました。
こちらがすべてよければ、他の世界がその負荷を受けることになったからでした。
これは世界のことわりに反することなので、この世界の女性は、まず子を孕むことができなくなりました。しかし、永遠の生を持つ人々は女神様の願うままに、セックスを続けました。
大神様は人々に知恵を与えました。恋と嫉妬、そして争いが始まりました。
それに疲れた人々は魔法で深い眠りについてしまいました。
女神様は深く悲しみ、その涙にふれた眠りについた人々は、スライムになってしまいました。
スライムは眠りについていない人々を襲いました。
大神様はこの世界にいろいろな世界の人々を送り込み始めました。
怒った女神様は、他の世界でも豊穣と美の女神様は人々にセックスを推奨して、快楽を与えたので人が急激に増加していったからでした。
余剰となった人々はこの世界に送り込まれ、スライムに消滅させられることになりました。
伝説では一万年に一度、女神様は女の姿から少女の姿に戻るといわれています。
大神様には幾多の女神が愛人として仕えているのですが、本妻は豊穣と美の女神様だけです。
少女の姿に戻った女神様に大神様はかならず心を奪われてしまうそうです。
豊穣と美の女神様は他の女神様たちとはちがい大神様の下僕ではないので、自由奔放です。
少女の姿から元の女神の姿に戻るために、人に姿を変えて降臨し、交わりを行います。
わかりやすくいえば、浮気です。
その相手に選ばれた者は、富や栄光を築くための力を与えられた女神様の愛人となります。
女神様の愛人は、永遠の命を持つ女神様をいつでも満足させるために、想像を絶するほどの欲情にみまわれるのです。
しかし、大宇宙の大神様は、豊穣と美の女神の愛人に、祝福を与えました。
大宇宙の大神様は絶倫とはいえ、豊穣と美の女神様には一滴残らず搾られて消滅させられかねないからです。
わかりやすくいえば、身代わりです。
交わった者を愛すという祝福でした。
女神様の愛人と交わった女性は、女神の化身としてあふれる民とはちがう力を得ます。
しかし、永遠の生は失われてしまいます。
女神の化身としてスライムを倒す力と引きかえに、永遠の生を持つ「村人」を守護する「戦乙女」となり、女神様の愛人のそばに女神様のかわりに連れ添います。
しかし「戦乙女」は愛人と同じように、永遠の生を失っているので、スライムに消滅させられる危険が街から出るとあります。
「おにいちゃん、ちゅぱ、れろれろれろ……」
女神様の絶倫の加護を受けた愛人の男たつひこは、おしゃぶりされて拾った娘と交わってしまいました。
交わった娘は、レベル上げのためにスライムを討伐しまくりました。
しかし、たつひこに内緒で、経験値大量獲得できるＨＰ３のくせにやたらとすばやく狂暴なめずらしいスライムを討伐に行って、たつひこが救援に向かったときには、すでに手遅れで、心を壊されてしまいました。
それ以来、優しいたつひこは、セックスをしないで「戦乙女」にしないように、それでもスケベなことをして絶倫の性欲を発散しながら、この世界から自分の世界にみんなが帰れる方法を探し続けているのでした。
めでたし、めでたし。