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Demi Human Lovers
官能リレー小説 - 異種姦/獣姦

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Demi Human Lovers 5

彼女たちの手伝いで身支度を整えると、カイルは指示を与えた。
「そこに寝ているエリスも、メイドとして雇うことになった。ただオークに犯された後遺症もあるだろうから、まず医官に診せてやってくれ。」
「かしこまりました。」
「頼んだよ。」
メイドが答えると、彼は広間へと行った。

大広間ではこのアルファンブラ城塞の主だった者が参集して新たな司令官を待っていた。
オークに襲われた村で彼を諌めた部隊長のラデンも、城代でハーフエルフのエリーシャも、先ほど現れたセーブルもいた。
中に何名か、亜人の血が混じっているらしい者がいる。
「新たな城主、カイル王子に敬礼!」
城主の座についた彼に、皆が一斉に敬礼する。
そしてエリーシャが進み出て着た。
「こちらが、アルファンブラ城塞司令官の指揮杖であります。ご着任おめでとうございます。」
微笑んでそう言うと一礼した彼女は指揮権の証である指揮杖をカイルに差し出し、カイルはそれを丁寧に受け取る。
「城代の任、ご苦労であった。これからは我が補佐をよろしく頼む。」
カイルが言うと、エリーシャは一礼して下がった。
「我が兄は戦死し、私も着任までにオークに滅ぼされた村を見た。ここが街を一歩出れば悲惨な場所でもあることは理解したつもりだ。だが私は言う。亜人たちをむやみに敵視せず、暴れる者だけを討つように願う。中には血族を殺された者もいるとは思うが、理解してほしい。」
『『はっ!』』
彼の言葉に、全員が敬礼した。
先代城主であったカイルの兄の葬儀はすでに王都で行われたので、ここでは着任式と引き継ぎが進んでゆく。
1人1人がカイルの前に出て自己紹介をしてゆく簡素な着任式が終わると、執務室へと彼は案内された。
執務室に集まったのはアルファンブラ城塞魔術師団長セーブル、同元城代で騎士団長エリーシャ、王子付護衛隊長となったラデン、通商長官セキ、それに城主であるカイルの5名だった。
今から領内情勢、領外の亜人諸族の情勢、戦力状況などの説明に、内政や亜人との外交の状況の説明、必要な決裁など、実際の引継作業が始まるのだ。

そして仕事の引き継ぎを済ませたその夜。
カイルは自室のベッドの上で、それはそれは深いため息をついていた。
「あ〜〜〜・・・ついに終わっちまった〜〜〜・・・。
 これで俺も、ついにアルファンブラ砦の主か〜〜〜」
彼は今、ローデシア王国でもっとも危険な地域の1つの領主となったことを大後悔中であった。
前任者である第3王子もここに派遣されたとき、きっと同じ心境だったに違いない。
ではなぜカイルたちはこんな危険な土地に派遣されたのか。
その理由は2つ。
1つは後継者争いのため。
カイルは王様になんて興味なかったが、王宮では第1王子と第2王子が次の王の堰を巡って熾烈な権力争いをしていた。
本来は第3王子も加わっていたのだが、権力争いに敗れてここに島流しにされたのだ。
カイルがここに送られることになったのは、自分たちが共倒れになって彼が王位に就くことを恐れたためだろう。
そして2つ目は戦線、すなわち士気を維持するため。
王族とは国のシンボル、無敵の象徴だ。
その王族が亜人に殺されたとあっては国の沽券に係わるし、戦線にも影響が出かねない。
そのため死んだ第3皇子の敵討ちとしてせいぜい頑張ってこいと送り出されてきたわけだ。
相手がどこかの国だったりすれば、国なり軍隊を倒して功績をあげれば王都に変えれるかもしれないが、相手が亜人となるとそうはいかない。
ゴキブリのように湧いて破壊と虐殺を繰り返す連中を皆殺しにするまで終わりはないのである。
事実上、ゴールのない任務と言ってよかった。
カイルが凹むのも当然の流れであった。
しかし救いはなくても慰めはある。それは女。
田舎田舎とばかり思っていたが、意外にも磨けば光る原石がゴロゴロと転がっていたのだ。
ハーフエルフのエリーシャや、今日見受けしたエリスなどがいい例だろう。
しかもこの辺は治安が悪いので、それを取り締まるカイルには大きな権限が与えられている。
それなりの結果が求められるだろうが、多少の無理は通るだろうし、うまくすれば自分だけのハーレムを作ることができるかもしれない。
それは女好きであるカイルにとって唯一無二の生きる希望であった。
「兄上たちめ、今に見ていろ。
 きっといい厄介払いができたと喜んでるだろうけど、そう簡単に死んでたまるか。
 俺はここで生き延びて、兄上たちがうらやむようなハーレム生活を送って見せる・・・!」
復讐と呼ぶにはあまりに情けないことを言って燃え上がるカイル。
そんなとき、唯一の出入り口であるドアからコンコンと何者かがノックしてきた。
「だ、誰だ?こんな夜更けに何の用だ!?」
「エリスです、ご主人様。その・・・今日のごほうびをいただきたく、やってきました」
来客―――エリスの言葉にカイルはそういう約束で雇ったんだっけと思いながら、カイルは彼女を招き入れるのだった。

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