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Demi Human Lovers
官能リレー小説 - 異種姦/獣姦

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Demi Human Lovers 1

ローデシア王国は大陸の辺境に位置する中規模国家だ。その更に辺境に石造りの堅牢な砦が建っている。アルファンブラ城塞…この砦は人間の領域とデミ・ヒューマン(亜人)達の領域との境界になっている。
この砦より向こう側は人間の世界ではない。エルフやドワーフ…そして凶暴なオークなど、亜人達の諸部族がそれぞれの縄張りを割拠して暮らす人外の地なのだ。
この砦にはローデシア王国軍の中で最も屈強な兵団が駐留し、亜人達から王国の土地と民を守っている。亜人の襲撃は日常茶飯事だ。凶暴なオークはもちろん、中立的なエルフや、時には本来人間とは友好的なはずのドワーフでさえ攻めて来る事があるから油断ならない。
砦の司令官は代々ローデシア王家の嫡男以外の男子が務める事が慣わしとなっていた。つまり次男以下の王子だ。一応王国最強の兵団なので、それを預かる者は王家の人間でなければ反乱の元となりかねない…というのが元々の理由だが、長い年月を経てすっかり形骸化してしまった。

「はぁ…よりによって俺がアルファンブラに飛ばされるとは…」
ここに、アルファンブラ砦へと向かう数台の荷馬車と護衛の騎馬隊から成る一団があった。総勢約20名程度。
この一団の長は先程から馬上でブツブツと愚痴をこぼしている若い男…名をカイル・ド・ローデシアと言った。ローデシア王国の第四王子である。歳は17。
実は彼、父王から新たなアルファンブラ城主に指名され、任地に赴く途上なのだ。彼の前任は兄である第三王子だったが、先に述べた亜人との戦闘で戦死したのだ。王族でさえ戦いで命を落とす…アルファンブラ行きは、王族たる城主も、貴族たる騎士も、平民たる兵士も、半ば死を意味する危険な任務なのだ。
だが悪い事ばかりでもない。危険な分、兵士達には高い俸給が支払われる。必然的に武勲を立てる機会が多いので、騎士ならば個人の名声や家格を上げる良い機会となる。だが城主はそうはいかない。与えられるのは名誉だけだ。
王子とは言っても次男以下は長男が死んだ時のためのスペア…特に下の方の扱いなんて軽い物だ。
「…ったく、損な役回りだよなぁ…。はぁ…。マリーもクリスもローズも…誰一人付いて来てくれなかったしなぁ…」
カイルは王都に残して来た恋人達を思い出して溜め息を吐いた。彼は下級貴族の娘、城下の町娘、娼婦…その他数人の女性と性的関係を持っており、一応その全員に「一緒にアルファンブラに行ってくれないか?」と誘ってみたのだが返事は全員NO…泣く泣く一人で来た。王子なのだから権力を背景に強制させる事も出来たが、そういうのは好きじゃないのだ。
「王子!この先に農村がございます。そこで一旦小休止いたしましょう」
「おお、そうか!」
部下の言葉を聞いてにわかに活気を取り戻すカイル。
(ぐふふ…村に可愛い女の子いると良いなぁ…)
この男、基本的には人の良い善人なのだが、女に関しては見境の無い所があった…。

「こ…これは…!?」
「何と惨い…」
…結果的には、その場所に村は無かった…いや“無くなった”と言った方が正しいだろう。村はメチャクチャに破壊されていた。家は残らず壊され、辺りには村人達の無残な遺体が無造作に転がっていた。男や老人や子供は、鈍器のような物で頭や身体を一撃で叩き潰されて息絶えていた。悲惨なのは若い女達で、全ての遺体が全裸もしくは半裸で、散々に凌辱された挙げ句、疲労困憊して衰弱死した者、乱暴に扱われて首の骨を折って死んだ者など、痛ましい限りだった…。
「亜人共の仕業か!?やったのはどこのどいつだ!?」
この惨状にカイルは怒り狂い、剣を抜いて叫んだ。
「…おそらく痕跡から、オークの群れに襲われたと思われます…」
「オークだと!?ならそいつらを探し出して一匹残らず八つ裂きにしてやる!!全員、山狩りの準備をしろ!」
「落ち着いてください王子!我々の兵力でオークの群れなんかと戦ったりしたらすぐに全滅です。それよりも一刻も早くアルファンブラ砦に行った方が良い…」

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