学園の牝 62
「春菜!何を言っているの」
当然ながら春華は反発する。
しかし…
「でも旦那様(敬一の父)は私達が良家の娘とは知らずに『肉便器』として愛してくれて結婚してもらったのよ!」
「でもね…」
春華は春菜の言葉に反論が出来ずにいた。
それは春菜の言う通り敬一の父は肉便器の二人が良家の娘とは知らずに結婚まで突っ切ったのだ。
良家の娘とは言え肉便器になった以上、仮に貧乏な人の奴隷になる事を拒否する権利は無い。
いやそれ以前に二度と肉便器から抜け出せない事だってよくあるのだ。
そして二人はその当時、敬一の父が親戚や知り合い等の人々との説得に苦労していたのを知ってた。
「ねぇ春華…敬一様を信じてみましょうよ」
「そ…それは…」
「春華母さん!」
敬一の願いと春菜の説得に春華は…
「そうだわね…私達はもう敬一様の奴隷である以上は敬一様の言う事は従わなきゃね…」
「春華母さん!」
「春華…」
春華は木野姉妹を敬一の奴隷にするのを渋々認めたのだ。
しかし…
「ただし一つだけ我が儘を言ってよいかしら…」
「はい…」
敬一は春華の我が儘を聞き入れざろう得なかった。
その後、敬一の父の葬式がつつがなく終わった
そして敬一が学園に戻ってくる当日…
亜以羅と由宇希は何時ものトイレにいると肉便器を管理する教師がやって来た。
「木野さん拘束具を外すから私の後について来なさい」
「「は…はい…」」
二人は今までに無かった事なので訳が分からぬまま教師の後について行く。
そしてある部屋に通されると先に詩衣奈が部屋の中へ待っていた。
「亜以羅…由宇希…」
「「お姉さん…」」
二人も部屋に入り三人が揃うと教師はある事を指示した。
「今から、そこのシャワーで汚れた身体を洗い落として身支度や服を着た後、隣の部屋に入りなさい…分かったわよね?」
「「「はい…」」」
教師はそう告げると部屋を出て行った。
三人は取り敢えず言われた通りシャワーで身体や髪を洗い髪を乾かす等の身支度をした後支給された服を着る。
服とはいっても頭から被って着る白い質素なワンピースであった。
そして三人が隣の部屋に入るとそこにはポンデージ姿の春華と春菜、それに三人と同じ服を着ていた咲美が立っていた。
勿論、ボンテージスーツと言っても外出用、局部は見えない構造であり、この時代においては珍しい格好ではない。
「初めまして…わたくし共は主人の命を受けて貴女方を迎えにまいりました…」
丁寧かつ優雅な挨拶…思わず木野姉妹もペコリと頭を下げる。
「申し遅れましたわ…わたくしが奴隷頭である高埜春華…こちらは妹の春菜と娘の咲美…以後宜しくお願いしますわ…」
「は…はいっ!…こちらこそ…」
戸惑いながら返事する詩衣奈…二人の妹は戸惑ったままだ。