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生徒会アイドル化計画
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会アイドル化計画 7

「そんなに甘いもんじゃないわよ、昔よりもずっと水準も上がってるし。ゆるキャラと同じ、用意した所でスポットを浴びれるとは限らないの」
「うちは女子も多いし、生徒会もレベル高いはずだったと思ったんですけど…」
「中身の違いね、ハングリーさや自分をどこまで解き放てるかの違いよ。内面の輝きの差じゃない?募集年齢ギリギリとか男性経験しか自慢のない子だって勝つときは勝つし」
「そんなこと言って、彼女たちが気付くと思いますか?」
「すぐには無理ね、最悪…潰し合いになるかも。女の子同士だからね。男の子が気づかせてあげないと」

なんだかいたたまれなくなって顧問に相談してみた。よく学芸会レベルとか例えがあるけど、モチベーションも高くて足を引っ張る人員はいないはずなのでチープさはなかったと思う。
しかし、そんな思い込みが大人であるますみ先生から見たら井の中の蛙に見えたのだろう。少なくとも、教科書に答は乗っていなさそうだ。
いまどき精神論は合理的でないし、内面に画期的なまでのレベルの変化を生むのは容易には行かない。まるで違った発想が求められる。

「先生は4人についてどう思います?」
「素材としては申し分ないレベルよ。でもそれだけなら正直どこにだっている…うちの学校にだってね」
ますみ先生はこの学校のOGである。当時もちょっと思考のベクトルがズレたような人がいたらしくこれに近い企画があったらしい。
その為か数年にわたって生徒会選挙が半ばミスコンみたいになってしまったという。

「テストもオーディションも競争でしょ。ほとんど同じレベルなら、より実力を出せてるほうが勝つの。腕の良いカメラマンなんかは、引き出すのが上手じゃない」
「具体的にどんな方法ですか?」
「一時的にでも暗示をかけるの。よくあるのは、褒めたりして緊張をほぐすの。要するに新たな条件付けよ。他にも衣装やメイクで新しい自分を演出することで、メンタルもぐっと強くできるわ」
「それは、千葉先輩がそうだと感じました」
「女はみんな女優なの。ただ、自分の強みを完全に出せる子と、周囲に依存する子の差ね」
「それは、人に撮られるのと、自撮りの違いかもしれないです」
「自撮りだって、芸能人と一緒だったり、観光地にいるとかより非日常的な条件があると、感動が大きい分いい絵になるわ。勝負服や勝負下着ってのも、普段のよりクオリティが高いのもあるけど、それを身にまとうことで確実に気分も変わるってのが大きいわね」
「やっと確信が見えてきたような気がします。でも、具体的な部分は全然…相手は異性だし、どんなアドバイスがいいのか…」
「意識の変革って奴よ、多少無茶で奇抜な方法でも…最後は結果ありきよ。じゃ、がんばって。あの子たちが、まだその気ならの話だけど」
あくまで見守る姿勢なのか、それとも体のいい逃げなのか分からない。投票はしてないけど、乗りかかった船だ。
まずは、高宮さんと接触して4人に今後もプロジェクトを続けるのか確かめたい。

放課後生徒会室に行ってみると誰もいない。
諦めて立ち去ろうとしたときに高宮さんがやってきたので話ができた。

「さすがに会長さんも結果が出なかったのにはショックだったみたい」
「じゃあ話はこれっきり?」
その問いに高宮さんは首を横に振る。

「むしろ会長さんは火がついたかも。今日も生徒会の会議に来ないでジムに行くって言ってた」

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