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生徒会アイドル化計画
官能リレー小説 - 学園物

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生徒会アイドル化計画 5

高宮さんを連れいったん生徒会室から出る。

「えっと、板橋くんと赤羽くんはこの前の生徒会選挙、参加した?」
「俺はしてない」
「白票で出した」
この学校、なぜだか生徒会選挙の参加が強制ではない。
候補者にも特に興味がなかったからそうしたのだが、そこで何かがあったのだろうか。

「樹里先輩がね、当選したらこの企画を通すって言ったの」
「…やっぱりあの人か。なんでまた」

女子が多い学校の特色で服飾デザインや美容健康に関する知識などを学べるのだがその延長線上…スタイリストやエステティシャンを目指す子を採用し今回の企画に起用する、というのもぶち上げたとか、高宮さんは説明してくれた。

「つまり、自分たちがアイドルになって、裏方も校内から生み出そうって腹か」
「スクールアイドルってマジでやるか?俺達も駆り出すつもりなんだ」

写真部の立ち上げがあっさり進んだのも、役員の思惑もあったようだ。
きっとプロモーションビデオも映研にやらせるのだろう。
グラビアだけなのか歌もするのか知らないけど、会長とその取り巻きだけでする理由があるのだろうか?投票はどうでもよくても、公約ぐらいは耳に入れておけばよかった。
適任者を各クラスから選出して投票で決めるというプランもありそうなのに、どこか道楽じみたものを感じる。

「で、このプロジェクトは秘密にしておくのか?こう見えても、PTAとパイプもあるから…そっちにリークだってできる」
「先生の了解はあるのか?活動を進めていくと、時間や場所も必要になってくる。放課後や休みの日も、おおっぴらとまで行かなくても黙認されてないと…写真部としても動きにくい」

「一応認可はもらっているんだ…最初は私も突っぱねられると思っていたんだけど」
やっぱり高宮さんってパシリじゃないのか、心配になってくるよ。
「一発OKだったよ、面白いじゃないって」
「…誰が?」
「校長先生」

…校長も当然女性なのだが、急な代替わりだったのかかなり若い。
それがこの企画にプラスに向いたのは間違いない。

俺達は生徒会室を出て歩きながら話していた。すると、新聞部の部室の前を通る。

「今度の学校新聞なんだけど…」
「もうできてるんですか?」

新聞部で最もアクティブな記者の百瀬先輩が高宮さんに刷り上がった一枚を見せている。
新聞部は歴史が古い上に情報収集能力が極めて高く、カメラを所持する組織としても新聞部より遥かに格上だ。
それとなく盗み見ると、生徒会役員の活動に関する記事だ。芸能コース設置への布石なる見出しが見える。

「おい、きっと会長は文化系クラブの力を結集して共学化以来初の試みで学校の歴史に名を残すことをするつもりじゃないか?」
「どこまでやるのか、まだ分からないけどな」
「高宮さん、グラビアの助っ人のいい候補を思いついた」
「どんな人ですか?」
「コスプレイヤーだ。漫研にいそうだけど、フリーでもいい。きっと役に立つ」

おぼろげながら仮説にたどり着く一方で、写真部と男子としてアドバイザーとしても動いたり、更なる適任者探しにも繋がる試みを伝えた。

「鋭いねぇ」
通り過ぎたばかりの新聞部の部室のドアが開く。
顔を見せたのはさっきの百瀬未来先輩だ。

「知り合いにいます?そんな人」
「同じクラスの友達でね、趣味でやってる程度だって本人は言ってたけど」
「是非お願いします」

同じ2年の千葉さくら先輩、すぐに連絡を取ってくれた。

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