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消えた人間たち
官能リレー小説 - 学園物

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消えた人間たち 5

川村先生と美咲と会うと、逃避行は中止と宣言された。学校から一方的に抜ける格好になったのに、戻れるのかと聞いたら、学校に貢献できるので問題ないとの答えが帰ってきた。
病院から医療的な支援が受けれることが決まったし、看護婦が交代で学校に在駐することが決まったそうだ。
僕が精子を提供したことによる恩恵で、同時に新たな情報が伝えられる。一定の範囲につき僕のような少年が一人だけ生存しているそうだ。人類存続の希望と言われている。
ここから県境を超えるとそっちにも未成年で童貞の少年がいるそうだが、まだ若くて精通してないので、移動中に僕は誘拐される可能性があるらしい。
結局学校に逆戻りし、医療支援と公衆衛生や栄養摂取などの指導などメリットを得る代わりに、コミュ全体で定期的に精子を提供できる僕を守ることが決定する。
「あの、質問なのですけど…」
「いいよ」
 学校に戻る車の中で、僕は川村先生に聞いた。
「あの…ええと、精子を提供、は今回みたいに、採精されて、に限るんですか?…そのう、僕が直接、ということは、やはり望んでも、認められないのでしょうか」
 採精されているとき、後悔して…ということは頭の中にとどめておいた。

 一瞬間があって、川村先生は答えた。
「それは、秩序を乱さない限り、OK、っていうことになった」
「秩序を守る…っていうのは?」
「つまり、もしあなたが特定の人とだけセックスしているのが分かったら、それ以外の人で、セックスしたいと思っている人が不満に思う…不満をためて、あなたを襲い始めるかも知れない」
「つまり力づくで?」
「そうなるといけないから、警護の人が来るわ。警察官よ。まだ周知されてないけど、臨時政府が出来て…男性に対する強姦は死刑って布告が出たの」
「未成年もですか?」
社会システムはどうなったのかと思っていたけど、女性の公務員もいるし、なんとかそれを結集して統治を維持出来てるみたいだ。政府が独占してる銃火器も人口がほぼ半分以下になったので、現場に行き渡りやすくなっているのだろう。もう警官の拳銃の弾も五発までとか言う穏やかな規定もないに違いない。
「こんな状況だから仕方ないわ。私と芹沢さんは検査受けたけど、他の子はまだ検査できてないの?最初の頃は環境も良くなかったから性病の子もいるかもしれないわ」
「病院にたどり着いたのは結果的に良かったんですね」
「三人ほど病院に送られたの。武藤くん専用の乳牛候補になる為よ」
「どういうことですか?」
「人類存続のための一環よ。素質のある子を人体改造して、その母乳を食料源のひとつにするの。牛乳の安定供給は当分無理だから、代用よ」
 人体改造か…
 ラブホに入るときに“文明崩壊の前に”なんて考えたことがずいぶん昔のように思えた。

 母乳をたくさん出るようにする改造ができるなら、精子の生産を増やすような改造も有るのだろうか…人類存続を考えている人たちなら、絶対考えているに違いない…
 違いないから、敢えてそれは口に出さないでおいた。

「…それで、その日の授精候補者リストがあることは聞いたかな?」
 川村先生はつづける
「はい」
「…武藤君が望むなら、性病検査をパスした人の中から、基本的に、その日に受精する可能性がある人と、する方向になるみたい。私たちが病院に行ったことで、私たちの高校からも希望者はあのリストに載せられることになった…でも、その先は、あまり決まっていないみたい」
「決まっていない、っていうのは?」
「例えば、日ごとに割り当てが来るのか、または武藤君がリストの中から選ぶのか…それは、市役所で開かれる委員会で、当事者として、ある程度意見を言えるらしいよ」
役所の人に意見した際に理由や説明を求められると、性的嗜好やフェチも告白することになるのかと思うと憂鬱だったので、その日はゲームをじっくりやってから寝た。
次の日、起きたら護衛の二名の警官が来ていた。女性だけの世界になったせいか、制服も男性目線ではなくなり、髪型も自由らしい。装備もチーフスペシャル風に特殊警棒からフレームからして大きなリボルバーに日本刀をベルトで吊るしていて、もう一人は散弾銃を手にしてナイフと自動拳銃を腰に下げてる。伸びる生地のタイトなミニスカはすぐ中が見えそうだし、もう一人のパンツルックもタイツのようにピチピチだ。もちろん手錠も持っている。
「そうそう、法の執行者として言わせてもらうけど…陰部摩擦罪に気をつけてね。もしシコシコしてたら、コレかけちゃうから」
「ずっと我慢してたら、夢精しちゃうじゃないですか」
「それは問題無いわ、パンツは保健委員が回収するから。無駄にできるザーメンはないの」
「あんたが短小でも早漏でも護衛対象に変わりないわ。キンタマの数と同じで二人いるし」

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