学園の牝 144
「藤島先生。ちょっといいですか?」
「ん?高埜くん、どうかしたの?」
「はい。専用奴隷のことでちょっと相談に乗ってもらいたくて・・・」
「専用奴隷・・・ああ、今日から科を移動した木野さんたちのことね?
何かあったの?」
敬一は珠美に全てを話した。
奴隷たちは長い肉便器生活で服を着ることに抵抗があること。
それに対し、自分は主人として望みを聞くべきか、突っぱねるべきか悩んでいること。
話を聞いた珠美は「ふむ」と唇に指を当てて少し考えてから敬一に答えた。
「そんなに難しい問題じゃないんじゃないかな?
高埜くんのしたいようにするのが、1番いいと思うけど」
「そう、なんですけどね。
オレ、特に服にはこだわりを持ってないんでどっちでもいいんですよ。
だからってアイツらのしたいようにさせていいのか、よくわからなくって」
敬一の答えに珠美はすぐにピンと来た。
彼くらいの生徒なら1人くらい奴隷を持っているのが普通だ。
だが彼は最高の専用奴隷を求め、長らく奴隷を持たなかった。
おそらく彼は初めての奴隷をどう扱っていいのかよくわからないのだ。
・・・となると、珠美の答えしだいで、敬一は悠のようにも浩二のようにも転がる可能性がある。
期せずしてあまりにも重大な事態になってしまったことに、珠美は少々困惑した。
さて、彼女は一体どう答えるつもりなのだろうか――?
珠美は敬一を見て口を開く。
「貴方は、奴隷達とどんな関係を築きたいの?」
珠美の突然の質問に戸惑いながら考える敬一…珠美は敬一が奴隷達とどう生きていくかを知りたかった。
それによってアドバイスも変わってくる。
敬一は考えを纏めながらゆっくり喋り始めた。
「……家族…かな……母を母として抱いて孕ませたいし、妹を妹として抱いて孕ませたい………あの三姉妹も母が養女にしたから、姉として、妹として抱いて孕ませたいんです……」
「そう…奴隷達と愛し合いたいの?……」
それなら悠と同じだ。
「でも、奴隷達が忠誠を誓って奉仕して欲しいのも事実です」
それは浩二と同じだ。
愛も忠誠も欲しい……殆どの男がどちらかに偏り気味であるが…ある意味、敬一が一番主人として普通な思考なのかもしれない。
究極かつ欲張りな思考だが、主人として一番高いレベルを目指しているとも言える。
珠美は考え込む。
難しい問題だった。