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学園の牝
官能リレー小説 - 学園物

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学園の牝 109

幸いいつも顔を合わせている父とは話すことくらいはできるが、それでも長時間の会話や接触は耐えられないとのこと。
このままではいけないと感じた父親はあらゆる手段を講じた。
その結果行き着いたのが、まだ幼い浩二の先約奴隷とすることで、徐々に免疫をつけさせることだった。

「じゃあ、あの時震えていたのはぼくが怖かったから?」

遠慮のない質問に、さすがに明日香も言葉に詰まる。
しかしわずかな逡巡の後、明日香はその首を縦に振った。

「そう、なんだ・・・」
「い、いえ!た、確かにあの時は浩二さまのことを怖いと思いました!
 で、でも今は浩二さまのことを怖いだなんて思ってません!
 私、浩二さまが好きなんです!
 お願いです!信じてください!」

落ち込む浩二に、明日香はあわてて弁明する。
うっかり自分の気持ちを告白したことにさえ、気づいていないあわてようだ。
しかしまだ幼い浩二に恋愛感情なんてわかるわけもない。
ただ必死に自分の気持ちを伝えようとする明日香の様子に、浩二は少しだけ態度をやわらかくした。

「・・・ホント?ホントにぼくのこと、好き?」
「はっ・・・はいっ!大好きです!浩二さまのこと大好きです!」

ご主人様が好きで好きでたまらないとシッポを振る子犬のような顔で肯定する明日香。

「じゃあ、いつまでもぼくと一緒にいてくれる?」
「はっ・・・はいっ!」

即答。いつも物怖じしていた彼女にしてはめずらしいことだ。
だがそれだけに、子供の浩二はうれしそうな笑顔を浮かべて明日香に抱きついた。

「よかったぁ・・・!ぼく、明日香に嫌われちゃったかと思った」
「え!?」
「だって明日香、どこに連れてっても楽しくなさそうだったし・・・。
 明日香を泣かせちゃったから」
「ととと、とんでもないです!
 わ・・・私、浩二さまと一緒ならそれで十分なんです!」
「ん、ありがとっ!」

ちゅっ♪

それは突然のキス。
慌てふためく明日香のスキを突いて、浩二は初めて明日香の唇を奪った。
あまりの出来事に、明日香の頭脳はその事実を処理しきれない。
だが当の本人は、自分がしたことの意味などまるでわかっていない、極上の笑顔を浮かべるのみ。

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