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村の花婿
官能リレー小説 - 孕ませ/妊婦

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村の花婿 4

静さんと一晩中セックスに明け暮れた俺は、翌日この村の村長の家に呼び出された。
「ようこそ御出で下さいましたマロウド神【客神/客人神】さま・・・村民一同心より歓迎いたします・・・」
そう言って村長と思われる白い巫女服の老婆が両手を床に付き、俺に頭を下げる。
「え!?な!何ですいったい?」
俺は突然聞いた事も無い呼び名で呼ばれたうえ、祖母位の女性に頭を下げられ、困惑の表情を浮かべた。
「突然の事ゆえ驚きは当然と思います。しかし、外界からやって来られた男性である貴方様は、我々にとって神であり、信仰の対象でございます。出来るだけ早くお慣れ下さい・・・」
「はあ・・・」
老婆のその言葉に俺はバカみたいなアホ面で気の無い返事をした。
「まずこの事を話さねば成らないでしょう・・・残念ですが貴方様はもうこの村から出る事は出来ません・・・」
「え!?ど、どう言う事ですか!?」
老婆は俺の質問にこの村の事を話し始めた。
「この村は女護ヶ村と言う村ですが、この村は山神様の呪いによって外界からは隔絶されております。またこの村では女しか生まれず。男は決して入って来れません」
老婆のその言葉に俺は失笑した。
「何を馬鹿な事を言っているのですか?事実僕は今ここに居るじゃないですか!」
「ハイその通りです・・・その事が貴方様がマロウド神【客神/客人神】と呼ばれる理由なのです」
老婆はそこで言葉を切り、唾で喉を湿らせる。
「我が村には十数年から二十年に一度だけ、外界から殿方がいらっしゃる事が御座います。その方は山神様に選ばれた方であり、全ての村の娘たちにとって夫と成る方なのです・・・死んだ私の夫も五十年ほど前外界からやって来ました」
「へえ〜〜言わば村中ハーレムって訳だ・・・男として僕も、時々ハーレムを妄想する事も有るけど、僕もまだ十八歳でようやく大学生に成ったばかりの若造です。結婚はまだ早いと思います。両親も健在ですし、助けていただいた恩は有るけど、何時までもこの村に居る訳にはいかないですよ」
俺は田舎には変わった風習が残っているんだなと思い苦笑を浮かべる。
(まあちょっとおかしな話だけど、お蔭で静さんみたいな年上の美女と、脱童貞出来たんだ・・・ラッキーだったな・・・)
「言ったはずですよ。残念ですが貴方様はもうこの村から出る事は出来ません・・・と」
老婆の言葉に俺は顔を青くする。
「ま!まさか!?村から出さない心算ですか!?それは犯罪ですよ!!」
(北の某国でも在るまいに!!日本で拉致被害者に成って堪るか!!)
「ご安心下さい・・・我々は手荒な事は致しません・・・ただ、恐らく貴方様はこの村から出られないでしょう・・・」
俺は不気味に思いながらも表面上は礼儀正しく頭を下げる。
「・・・何はともあれ助けていただいた事にはお礼を申し上げます・・・ケガも大した事は無いですし、予定より遅く成ると親も心配しますので午後には失礼させていただきます・・・」
「フフフ・・・左様ですか・・・」
だが、俺のその言葉にも老婆は謎めいた笑みを浮かべるだけだった。



「・・・畜生!どうなってんだ一体!?」
俺は老婆との不気味な会談の後村を後にした。
静さんは随分俺を引き止めたし、正直俺自身名残惜しく思ったが、次の長期休暇にまたこの村を訪ねる事を約束して村を出たのだった。
だが、不思議な事に村を出て一時間ほど歩いて行くと、曲り道などした覚えは無いのに、何故かまた村に戻って来てしまうのだ。
(本当に呪われてるのか?コンパスを見ながらひたすら一直線に歩いているのに、気が付けばまた元の村に逆戻りしちまう!!)
俺は西の空に日が沈み、周りが真っ暗に成った頃。ようやく観念してまた静さんの家に戻って行った。
(まあ良いや・・・もう一泊位しても罰は当たるまい・・・明日静さんにふもとの村まで送ってもらおう・・・)
その夜ノコノコ戻って来た俺を静さんは目に涙さえ浮かべて歓迎してくれた。
「すいません静さん」
「良いんですよ。戻ってくれたんですから」
静さんの笑顔に僕は罪悪感でいっぱいであった。
「はい、お茶です。温まりますよ」
「ありがとうございます。すっごく美味しいです!」
静さんの淹れたお茶はとても美味しく冷えた僕の体は次第に暖かくなった。
「お風呂の準備はできていますよ。ゆっくりとお疲れをおとりくださいな。」
確かに、何時間も山中を彷徨っていたため、体の節々や筋肉に凝りを感じていた。
日本手ぬぐいを差し出す静さんのその笑顔はどこまでも優しく、帰れなかったことが返ってよかったとさえ、俺には思えた。

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