聖工学園 3
俺も脱がされたものを穿いて席に戻った。
次の先生が来るまでの間に、先輩の封筒を開いた。
いくつかのカプセルと、紙が一枚入っていた。
「ようこそ聖工学園へ。
大変な状況を乗り越えるため、上級生として可能なサポートはしたい。
同封のカプセルを一日一錠飲むといい。
それで少しは状況はましになるだろう。
死にそうになったらトイレに駆け込め。
この学園で男子の聖域はトイレしかない。
寮の部屋は鍵がかかるようにはなっておらず、風呂も男女共用。もちろん更衣室のようなものもない。
それでも、男子トイレだけは女子の立ち入りが禁止されている。
しかし、あまり長い時間入っていると、異常と判断されて人を呼ばれる。
クラスメートの大半が妊娠するまで頑張れ。妊娠すれば彼女らはおとなしくなる。
その時は、上級生や教員から技を学ぶような余裕も出てくるだろう。
何かあったらここへ連絡してくれ。 (連絡方法)
二年一組 平野真」
カプセルが収められている容器のラベルを見ると、栄養剤や精力増強剤と書かれていた。
これはありがたい。
この肉食獣の檻の中に居る限り、精力はいくらあっても持て余す事は無いだろ。
それと安全地帯の情報だ。
この絶対絶命の状況で、トイレを如何に上手く活用するかが、俺の今後の生存戦略に大きく影響するだろう。
先輩からの手紙と向き合い、今後の戦略を考えて居ると教室の扉が開き先生がやって来たようだ。
なぜ疑問形かと言うと、俺の位置からだと入って来た筈の先生が見えなかったからだ。
「あれ?今、先生が来なかったか?」
「先生ならちゃんと居るわよ。
ほら、こそ」
隣の女子が指差す方向を、机から身を乗り出して覗くと、確かにそこには先生がいた。
「子供じゃねーか!」
どう見てもそこに居たのは、学校の先生風の格好をした小学生にしか見えない女児だった。
「子供って言ぅーーな!」
俺の声が聞こえたのか先生っぽい子供が声を荒げた。
「しずかにぃーー」
さらにその子は言った。効果は半分くらいだった。
「では、一年一組、さいしょのほーむるーむをはじめまーす!私は、たんにんの、ひがの みえこですっ」
その「子」は、教室の端から踏み台を持ち出してホワイトボードに明確な字で
「日向野 美恵子」
と書いた。
「では、あるていど分かるかもしれませんがぁ…自己しょうかいをしましょう、じゃあ、出席番号一番、秋山さんから」
秋山さんはぱっと起立した。
「東たんぽぽ園出身 秋山愛理です…」
順々に自己紹介が進んでいく。
だがクラス半分近くの女子は、名前も知らない内に膣とおっぱいの感触を覚えさせられたんだよな…。
「じゃあさいご、男子の一番、さえきけんじ君!」
「えっ、あ、俺?
えーっと冴木健司です。
みんなほどほどに仲良くお願いします」
「はい!自己紹介もおわったし、次は正しいセックスのやり方のかくにんです!」
「今更かよ!」
思わずツッコんでしまった。
だって先生が来る前に、俺は散々犯されて死に掛けたんだからな!
「はいそこ、うるさいですよ」
ちっこいのがいっちょ前に注意してくる。
「じゃあ先生がお手本を見せるので、さえき君おチンチン出してこっち来てください!」
「……はいぃ?」
なん…だと。
休み時間にさんざん絞られた後に、勃つとおもっているのだろうか?
それでも、空気的には、まわりから期待が集まっているのを感じられた。
うーん、さっきの先輩のカプセルを…でも、カプセルだとだんだん溶けて効いてくる、遅効性だろう。
よし!俺は、精力増強剤のカプセルの中身を開け、つばで一気に飲み込んだ。
「うおーっ!!」
気がついたら俺は、雄叫びをあげながら先生に向かっていっていた。