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華が香るとき〜外伝〜
官能リレー小説 - その他

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華が香るとき〜外伝〜 13

桜の表情はいつの間にか一変して、冷たいものになっていた。
桜に話しかけられた秘書、木之花グループ本社の営業第25本部部長は冷や汗をかきながら社長達を追い返す様に部屋を出していく。
この部長はまだ30歳の若さであり、二流大学出の一般入社の社員でありながら、能力の高さから部長にまでなった人物だ。
今回桜が来るという事で、社長直々に桜の接待役を任された。
しかし、部長は大きな失敗をしてしまう。
桜の性格を知っている者だったら絶対にしない事。
「FOR LY」に自分の指紋を付けたのだ。
その事が桜の耳に入り、躾が必要との事で今回の接待役をさせられているのである。

部長は桜の言う言葉が何を意味するか必死に考える。
もし違う事をすれば、クビだけでは済まないだろう。
「社長、こちらをお願いします」
部長は紙に何かを書くと、社長に渡す。
その紙とは…
「接待費  ¥6000000也」と書かれた小切手だった。
しかもこれは社長の会社のもので、後は社長がサインをするだけの。
それを見て社長はその場に倒れてしまう。
会社を完膚無きまで潰されて、その上こんな金額を払わさせられるのだ。
部長は倒れた社長を近くにいた警備員に託して実家に送らせる。
社長が倒れたので、部長は「接待費〜」の部分を隠して強制的にサインをさせる。
そして息子も別の警備員に頼んで車で送る様に指示した。行き先は、警察署だが…

部長が不安になりながら桜の元に帰ると、桜は洋介の写真を見ていた。
「洋ちゃん、洋ちゃんを馬鹿にした敵はママがきちんととったからね。洋ちゃん、ママの事、もっと好きになったでしょ?」
桜はすっかり母親かつ恋人の顔になっており、洋介の写真にキスまでする始末である。
「桜様…」
部長は恐る恐る桜に小切手を渡す。
「二人は?」
「社長は自宅に、息子は警察署に送らせました」
桜は厳しい顔で部長に聞くと、再び洋介の写真に顔を戻す。
「そんな小切手いらないわ。貴女にあげる」
それっきり部長が何かを言っても桜は振り返る事は無かった。
今回の事で部長は桜の恐ろしさを知る。
そしてこの会社の基本理念「全ては洋介の為に」をおろそかにしてきた事を後悔するのであった。

(第三話終わり)



第4話:「平穏の終幕」


洋介が船に乗る前日。
洋介は特別な一日を過ごしていた。
それは彼が明日拉致されるのを予測していたのか… いや、はっきり言ってそれは無いであろう。

洋介は朝の日課のオナニーをして学校に向かい、電車内で発情して駅でオナニーをし、学校に着いておしっこのついでにオナニーを済ましていた。
ここまではいつもと変わらない一日である。
では、一体何がいつもと違うのか…
それは昼休みの事である。
いつもは食後のオナニーをするのが日課であるが、その日に限ってしなかった。

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