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『あるM女の告白』
【SM 官能小説】

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第1部 ご主人様との出会い -10

10.パッチテスト

めでたく自分のパソコンをもつことができ、SMについての情報源を入手できましたが、浮かれてそっちの方にのめりこむことは、到底できません。
パソコンまで買ってもらったからには、高校生になっても、当然学年トップを維持しなければなりません。
トップの座を明け渡すようなら、私は唯一の免罪符を失い、悪い子であることから逃れられない自分自身を、両親の眼から逸らすことだけに、汲汲とせざるを得なくなるからです。
そこで私は、SM関係のネットサーフィンは、週1回金曜か土曜の夜だけに、限定することにしました。
オナニーも、それ以外の日は、じっと我慢です。
その代わりネットサーフィンをする夜は、日付が変わって1時2時になるまでパソコンを観続け、興奮のボルテージを上げ、完全にイクことができるまでオナニーをしました。
そして、変質者情報に接して強く反応した日に悪夢を見た苦い経験から、SM関係のネットサーフィンをするにも、工夫をこらしました。
それは、刺激の強い画像は避け、もっぱら文字だけのSM小説を読むことにし、さらにその小説も目で読むのではなく、音声読み上げにしてイヤホーンで聴き、機械的音声による無機質な読み方に変換することで刺激を弱いものにして、SMに関する言葉や行為に対して、自分自身がどう反応するかを試していったのです。
これは、まさにパッチテストでした。
刺激を弱いものに制限しておいて、そのそれぞれについて自分がどう反応するかを、興奮の度合いを見極めてテストしていったのです。
判定はおおまかに、強、弱、拒否の3段階です。
拒否のものは、またパニックを起こし悪夢を呼び込む危険があるので、絶対避 けることにしました。
意外なことに、拒否の反応がはっきりでたのは、フェラチオだけでした。
悪夢に出てくる首輪も緊縛も、拒否にはならず、むしろ興奮度強だったのです。
興奮度強の反応を示すものは、そのほかにもたくさんあったので、私は自分のM度の高さに驚いてしまいました。



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