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みどり
【姉弟相姦 官能小説】

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EP.2「夏休みっていつ?」-5

(・・・思い出・・・)

姉ちゃんに思い出作りと言われて連れ出された、あの公園を思い出す。
でも、不思議だった。
それに関する記憶は一番最近の、冬休みに2人で行った事しか無い。
トンネルの中にいた姉ちゃんに、木の枝に乗せた芋虫を見せて泣かせたり、
滑り台から押されて勢いよく滑り落ちたり、せっかく作った砂の城を無惨に踏み潰されたりしたのも、記憶が朧気になっている様な気がした。

もしかして姉ちゃんは、こうなるのを見越してわざわざ俺と出かけたのだろうか。
・・・でもそうだとしたら何のために?
俺が悶えているのを妄想してにやにやするためにか?

まさか俺じゃないんだし、姉ちゃんがそんな性癖があるとは思えない。

それに、確かに姉ちゃんは悪戯が好きだが、あまり深く考えないから、弟を長く苦しませる様な効果的な考えを出せないと思う。

いずれにしても俺がこうして釈然としない気持ちなのは変わらないけど・・・

「お、お前、まだいたのか!」
「・・・・・あ」

そうだ、ここはトイレだった。
園田を待っていたんじゃないし、只の考え事だな。
やっぱり俺の方が色々と意識しすぎなのか?

姉ちゃんとは波長が合うのか、なんて思ってたが、もし姉ちゃんがこんなに考えたりしたら頭がパンクするのは間違いないだろう。
似て非なるものだな。

その日の晩、俺はまた鼾の三重奏の中、暗闇の天井を見つめていた。
毎晩毎晩、よくもこんな五月蝿い鼾がかけるな、と思わず感心してしまう。
最近はこれを聞いてるうちにうとうとする様になりつつある。
こんな雑音が子守唄みたいになってるのだろうか。
慣れというのは、良い部分もあるし、それってどうなの?と首を傾げてしまう部分もあるのかもしれない。
あまりに静かだと眠れない人もいるらしいが、人間っていうのは贅沢だな。

だが、今夜は寝付けない理由は他にあったのだ。

(・・・夏休み、かぁ・・・)

今まで帰れなかったけれど、夏休みになったら家に戻れるんだな。
さっき姉ちゃんに説明したが7月中はまだ寮は開いている。そして寮生の夏休みは8月だけだ。
なので、普通に通学している生徒に比べたら短い。正直言って不満だけど、そこは仕方ないだろうな。
もしそうなったら、まず何をしよう。
地元の友達にも会いたい。皆どうしてるだろう。中学生じゃなくなったから、外見は結構変わってるかな。
高校に行っても同じ部活を続けてる奴はいるだろうか。勉強を頑張ってる奴はいるかな。
楽しみだ、早く夏休みになってほしい。会いたい、もうちょっとの辛抱だけど、寂しい。

あとは、久々に小さな頃からずっといた街をもう一度見たい。
いつも行ってた本屋はどうなってるかな。学校の近くのラーメン屋はまだやってるだろうか。
あまり考えると早く帰りたくなってしまうので、まだ知りたい事は沢山あるけど程々で止めておこう。
焦らなくてもあともう少しなんだ、もうちょい寮での生活を耐えれば、懐かしい場所が俺を待っている。



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