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みどり
【姉弟相姦 官能小説】

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EP.1「ここ」-1

弟を叩く、蹴り飛ばす、扱き使う。
姉ちゃんというのはそういうものだ。
小さい頃は力じゃ全く勝てなくていつも泣かされてばかりだった。
非力な自分が悔しいと、ガキながらに自らの弱さというものを思い知らされた。

中学生くらいになると成長して力がついてきて、段々強さが逆転してくる。
今まで虐げられてきた分をお返ししようとしたら、姉ちゃんは口喧嘩の方が強くなっていた。
どうも理解出来ないが、親は罵声を浴びせる相手より、暴力を振るう方が絶対に悪いという判断らしい。
相手を叩くより、相手のコンプレックスの部分を責める方が正しいのか?
力をつけてしまった弟は姉ちゃんに一生勝てないのか?

でも、何だかんだで姉ちゃんの事を心から嫌ったり憎んだりしてた訳じゃなかった。
一緒に遊ぶと楽しかったし、よくお使いにもついて行った。
時々内緒で、お釣りでお菓子を買って食べてから帰ったな。
レシートを捨ててごまかすってやり方をそこで教わった。
何度も繰り返す内に追及され、遂にばれて仲良く怒られた。

いっぱい喧嘩もしたけど、それ以上に楽しい時間を共に過ごしたんだ。

そんな姉ちゃんももう高校生だけど、入学早々髪を染めて今は茶髪をアップにしている。
母ちゃんは姉ちゃんに面と向かって何も言わないみたいだが、俺には髪を染めるなと冗談ぽく言っている。
見た目は大人っぽくなったと思うけれど、中身はまるっきり変わってない。

食事中でも平気で屁をこくし、風呂上がりにバスタオルを頭に巻いただけの格好で涼んでる。
携帯も夜中だろうが話し声が無駄に大きいし、とにかく遠慮が無い。

弟の贔屓目を抜かしても、そこそこは可愛いと思う。
きっちりお洒落をすれば道行く人を振り返らせる事は出来るはずだ。
だがもし彼氏が出来てもこの醜い日常を見たら幻滅するだろうな。
いいや、友達でも十分がっかりするだろう。

いくら外見が整っていようが中身が酷くては駄目なのだ。
姉ちゃんが外でどんな態度を取ってるかまでは知らない。でも、もし同じ事をしていたら弟として恥ずかしいぞ。


そんな俺ももう間もなく高校生になる。
だけど、それは新しいスタートとしては大きな環境の変化だった。
受験して受かった学校は鹿児島にあり、毎日通学するには遠すぎる。
だから、近くにある寮で生活しなければならない。

他にも幾つか受かってたし、最初はここに行くつもりは無かった。
でも、絶対に嫌だとも思ってなかったし、両親や担任からの貴重な経験だ、という言葉で、行く事を決めたのだ。
迷った時は気持ちの中で良しと嫌だの割合が6対4くらいの場合は行け、と父ちゃんに教わったのを思い出して、決断した。

春から俺はどうなるんだろう、という期待と不安が混ざった漠然とした気持ちで、中学生最後の冬休みを過ごす。



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