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愛しのお菊ちゃん
【ホラー 官能小説】

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愛しのお菊ちゃん4-1

けっこうエッチなお菊ちゃん


ついに初体験を終えた僕。
まさか初めての相手が幽霊さんになるとは思いもしなかったけど。
相手がお菊ちゃんだったから全然問題なし。
ってかマジよかったぁ。
そんな事を考えて僕がニヤニヤしながら寝っ転がっていると。
僕の脇でお菊ちゃんがシュルシュルと着物を着込んでる。
恥ずかしいのかなぁ。
お菊ちゃんは両頬をピンクに染めて僕の方を見ようとはしない。
「ねぇ?お菊ちゃん」
そんなお菊ちゃんに話しかける僕。

「な…なんでございましょう」
相変わらず視線を逸らし続けるお菊ちゃん。
間違いない…恥ずかしいんだぁ。

「ねっ…また逢ってくれる?」
優しく問い掛けちゃう僕。

ウルッとしたタレ目を見開いて僕を見つめるお菊ちゃん。
ちょっと驚いた様なその顔…ちょ〜可愛い!

「また逢ってくれる?」
そんなお菊ちゃんを見つめながら、もう一回繰り返す僕。

「よ…よろしいのでしょうか?」
やや緊張の面持ちのお菊ちゃん。

「僕はもちろん!お菊ちゃんさえよければ何回だって逢いたいよ」
ガバッと起き上がると…。
普段は間の抜けた顔の僕だけど。
ここぞとばかりにキリッとした表情を浮かべて見せる。

「菊も…菊もお逢いしとうございます」
恥ずかしいそうにしながら気持ちを口にするお菊ちゃん。

僕は堪らなく嬉しくてギュッとお菊ちゃんを抱きしめた。
もちろんお菊ちゃんも僕にしっかりと抱きついてきたよ。


暫く抱き合った後、お菊ちゃんは僕を怖がらせない為かなぁ。
普通の人の様に玄関から帰って行った。

「いや〜お菊ちゃん…可愛かったなぁ」
一人リビングでヘラヘラする僕。
不意にもしかして夢?…なんて気がしてきてほっぺたを抓ってみる。
「い…痛い!」
夢じゃないんだ。
「よし!」
両手をグッと握り一人湧き上がる喜びを噛み締めていると…。

「俊樹さま…俊樹さま」

「わっ!」
不意に呼びかけられてびっくりしただけ。
この声は…。
振り返るとお菊ちゃんが立っていた。
「どうしたの?忘れ物?あっ!飴玉持ってく?」
再登場のお菊ちゃん。
僕は嬉しくて色々話しかけちゃうけど…お菊ちゃんは困った様な顔をして立っている。
やっぱり…もう逢えないとか…なのかなぁ。
「ど…どうしたの?」
不安を抱えつつも再度、尋ねる僕。


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