投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

てき屋のマコ
【コメディ 官能小説】

てき屋のマコの最初へ てき屋のマコ 5 てき屋のマコ 7 てき屋のマコの最後へ

てき屋のマコ2-2

「あの〜ちょっとお話が…」
誠司もその濃いめの爽やか顔に苦笑を浮かべている。
「なんですかぁ!」
両手を胸の前で組んだマコがパッと顔を輝かす。
「あ…いえ…田代さんに」
誠司はペコリと頭を前に突き出す。
「おう!なんでぇ?」
ズイと前に出た源さん。
ザマアミロといった感じの顔でニヤニヤしている。
「あの今日、海岸パトロール事務所で緊急会議があるんで…田代さんも参加して頂けないでしょか?」
組合長と言っても所詮はてき屋の元締めである源さん。
そんな源さんにもあくまでも丁重な誠司。
「おう!がってんだ!」
源さんもそんな誠司には好意を持っていた。
「アタシも!アタシも参加するですよ!」
マコがしゃしゃり出た。
が…誠司の前ではどうも敬語が変だ。
「うちも!うちも出るッス!」
負けじとナンシー。
二人の迫力に誠司は頷くしかなかった。
しかし…。
「おまえは店があるだろ!」
マコのこの言葉には流石のナンシーも逆らえない。
下唇をへの字に突きだし。
これ見よがしにシュンとして見せるナンシー。
だが、そんな顔で同情が引ける程…マコも甘くはなかった。
そして、その用件を伝えると誠司は海岸の方へと戻って行った。
源さんも。
“あんまりバカやってんじゃねぇぞ”って捨てセリフを残して去って行った。

午後イチで緊急会議が始まった。
海岸パトロール事務所には誠司を始め数名のライフセーバー。
海の家の組合長と副長。
源さんと露店商組合の副長。
そして源さんに煙たがられながらもマコもしっかり参加していた。
「皆さん、お忙しいところすみません。
もう少々お待ち頂いてよろしいですか」
各々、会議用テーブルについているマコたち。
会議を仕切るのは誠司の様だ。
マコはニタニタとしながらそんな誠司の顔を見つめていた。
と…その時。
「遅くなってすみません」
事務所のドアが開いて…会議の最後の参加者たちが数名の女性が入って来た。
「げ!」
その一団を見て顔を歪めるマコ。
「あなたは!」
一団の先頭にいたのは黒髪ストレート、目元がキリッとしたスレンダーな感じの美人だった。
その女性もマコを見て驚きの声を上げる。
女性は十代の頃のマコを散々、補導していた女刑事であった。
「お知り合いですか?」
屈託のない誠司。
「ええ…まあ」
今度はマコがバツが悪そうに頭をかく番であった。
「こんなトコで逢うとはねぇ」
女刑事は多少、落ち着きを取り戻し。
昔を懐かしむ様にマコを見つめている。
マコより五つくらい年上のこの女刑事。
鵠が浜警察署の生活安全課に所属する。
名前を里田睦美と言った。
「どう?真面目にやってんの?」
睦美がその精悍に整った顔を綻ばせた。
「あたりまえッスよ!」
マコは何度も何度も頭をペコペコと前に突きだしている。
どうやら話を早く切り上げたい様だ。
「懐かしい再会のところ、まとこに申し訳ないのですが…そろそろ会議を始めてよろしいですか?」
本当に申し訳なさそうに誠司が切り出した。
「そ…そうッスよ」
乗っかるマコ。
「すみません…そうですね」
そう言いながらも睦美の目はマコを見つめて笑っていた。


てき屋のマコの最初へ てき屋のマコ 5 てき屋のマコ 7 てき屋のマコの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前