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ホテルノヒカリ
【OL/お姉さん 官能小説】

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ホテルノヒカリスペシャルサンクス版-1

ホテルヒカリ・スペシャルサンクス版

士郎さんが帰って来てから半年が経った。
また少しおばさんに近づいちゃったのはヤバいけど。
士郎さんと過ごす日々って最高。
士郎さんも予想以上にエッチだったし。
なんか私のストレートな性格が本当に可愛いって言ってくれて幸せの毎日だったよ。
そして今日は…。

家に父親や母親、親戚の徳さんが来ている。
「おかあちゃん!指輪!指輪がない!」
いつの間にはひっ散らかり始めた居間。
その居間で母親たち三人が呑気にお茶を飲んでいた。
そこにウェディングドレスを着た私が血相変えて飛び込んだ。
猫のゴローがびっくりした様に庭へと飛び降りて行った。
「なにをバタバタしてるの…」
母親は呆れた様に両手で持った湯呑みから上がる湯気をフーフー吹いている。
「大変なんだよぉ!ないんだよ…指輪!」
私はのんびりしている母親にすがりついた。
「あらま!」
やっと事の重大さが判ったか!?
「なに?高かったの?」
…って判ってねぇーな。
「いやぁ!士郎さんがこの日の為に用意してくれた指輪だよぉ!」
私はもぅ半ベソ。
「えぇ!なにやってんだい!この子は!」
やっと理解した母親…けど父親と徳さんは我関せずって感じでテレビに夢中。
「そもそも!なんで、そんな大事な物をおまえが持ってるの!」
いったんヤバいとなると母親のまくし立ては止まんねぇぜ。
「い…いや…昨日、指に嵌めて…ウヒョーってなってて…」
私はシドロモドロ。
「バカだねぇ!それじゃ!あのドラマと同じじゃないか!」
…え?おかあちゃんも見てたの?アレ。
「アレ面白かったねぇ!」
「うん!うん!あたしゃ…藤木直○に惚れたねぇ」
おかあちゃんニッコリ。
「私は向○理の方が良かったなぁ」
私もニッコニコ。
「……」
「………」
直ぐに素に戻って顔を見合わせる私と母親。
そうだよ…そんな場合じゃないんだよ!
ゆびわぁぁぁ!
「あっ!」
ハッとするおかあちゃん。
「なに?なに?」
うろたえまくっている私。
「もしかしたらさ…あのドラマみたいに!」
おかあちゃんが私譲り?(逆か!?)のちっこい目を見開いた。
「そうか!」
私はウェデングドレスの裾を翻しドタドタと自分の部屋に駆け込んだ。
あったぁ!ドラマと同じで!
ケースにしっかり仕舞われてたぁ!
よかったぁ!昨日、指輪の交換ごっこを一人でしてて。
そのまま無くしちゃったと思ったよぉ!
でかした!おかあちゃん!
「あた…あた…あった!」
私はケンシロウの様な声を上げて居間に戻った。
「もぅ!びっくりさせんじゃないよ!……ってか!おまえ!なんでもぅウェディングドレスを着てるの!」

近くの結婚式場。
都内のお手頃感満載のトコだけど。
私は感無量だった。


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