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『武骨くんと鎖骨ちゃん』
【フェチ/マニア 官能小説】

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『ツンデレちゃんと硬派くん』-1

――合宿2日目。


珠河大学草野球サークルの面々は、朝から悲鳴を上げていた。
なにしろ、目が覚めて窓の外を見ると、なんとどしゃぶりだったのだ。

「なんで降るんだよぉ〜!」
「晴れの予報だったじゃねーか!」
「マジかよ、練習できねぇじゃん!」

口々に文句を言いながら食堂に下りて行くと、宿の主人が出迎えた。

「皆さん、心配ご無用ですよ。
この雨はね、朝に3時間ほど降るだけです。
今朝は…5時くらいから降りだしたから、そろそろ止むでしょう。
この地域特有の天気なんですよ、夕立ならぬ、朝立、ってね」

「「…―朝だち…」」

冗談とも本気ともつかぬ爽やかな笑顔で主人が言うものだから、皆ビミョ〜な反応で、朝ごはんを食べ始めたのだった。


しかし、食べ終わる頃には本当に雨は止み、陽が出ていた。

「お〜、やんだ、やんだ」
「宿のオッサンの言う通りだったなー」
「ん〜、そう言えば、俺の時にも、こんな天気があったような…」

最後のは、OBの言葉だ。

「にゃははははぁ〜、やだなぁ、もう忘れちゃってんですかぁ?」

サナは、今日も元気に笑う。

「これなら、午後にはグラウンド乾くな!」
「っかぁー、今日も暑くなりそうだ!」

皆嬉しそうにしているなか…
硬派?な男・小沢 洸太郎 と、
ツンデレ?な女・橋島 李湖 は、
目の下にクマを作ってぼぉっとしていた。
しかし、他にも二日酔いや寝不足の者が何人かいたので、その不自然さは幸いなことに目立ってはいない。
二人は、とりあえず午前中の練習が中止になったことを聞いて、こっそり安堵のため息をついたのだった。


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