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チョコレート・デイズ‐りくとリナ
【学園物 官能小説】

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チョコレート・デイズ -りくとリナ- 8-1

りくの姫始め

年が明けた。
リナの家にりくが来ていた。
今日はあとバニラを連れて初詣で行く予定であった。
バニラには普通の格好でいいと言っていた二人だったが。
りくは濃い青色の振り袖。
リナはピンク色の振り袖。
二人とも艶やかな晴れ着姿であった。

「ちぃーす…」
そうとは知らないバニラは灰色のPコートにチェックのミニスカと言う普段と変わらない格好でやって来た。
「「おお!バニラ!」」
りくリナはちょっと意地悪な顔でニカッと笑顔でバニラを迎える。
「な…なんすか!うちが晴れ着、着るって言ったら普通の格好でいいって言ったじゃないっすか!」
二人の晴れ着を見て思いっきり苦情の声を上げるバニラ。
前日までは晴れ着で来ようと思っていたのに。
二人は普段の格好で行くと言うのでそれに合わせたバニラ。
ブゥ垂れるのも無理はなかった。
「リナが一人だけ抜け駆けして晴れ着だったからさ」
りくが自分の事を棚に上げた。
「そう言うりくだって晴れ着、着てきたろ!」
リナがそれを許さない。
「まぁ…結局、二人とも晴れ着になった訳だ」
りくが誤魔化す様に笑った。
「そんなぁぁぁ!」
子供の様に大口を開けて二人を非難する声を上げるバニラ。
結局はまたバニラだけがしてやられた感じであった。

近くの神社はそれ程大きくないが…。
屋台も出たり結構な賑わいであった。
黒ギャル二人の晴れ着姿。
顔の黒さと晴れ着の艶やかさがコントラストとなって結構目立っていた。
声も結構、掛けられたりしている。
そんな状況にリナとりくはニタニタとご満悦だった。
そんな状況に面白くないのがバニラだ。
「…ったく!何だよぉ!」
ブツブツと文句を言いながら焼きトオモロコシに綿飴、フランクフルトと買い食いしまくっていた。

「ねぇ?お参り終わったら何すんの?」
チャラそうな二人がリナとりくに声を掛けてきた。
「別に決まってないっす」
口の周りをケチャップでベトベトにしたバニラが割り込んできた。
「バカ!バニラ!着物が汚れるだろ!」
リナがバニラを避けながら言った。
りくに至っては目の前のチャラ男二人に興味深々でバニラの事は全く気にしていない。
「どうよ?俺たちと遊ばね」
チャラ男の二人のうち唇にピアスのある比較的いい顔の方が誘ってきた。
「うちはパス!」
呆気ないリナの返事であった。
実はリナ…りくやバニラには内緒で夕方からゆーじと約束があったのだ。
「何処行く?」
そんなリナに対してりくは完全に乗り気だった。
「うちも…うちも行くっす」
りくに乗り遅れまいとバニラが名乗りをあげた…が。
「バニラはダメだよ!うち一人になっちゃうじゃん!」
リナにしっかりと腕を掴まれてしまった。
「そんなぁぁぁ!」
今日二回目のバニラの悲痛な声が多くの人で賑わう境内に木霊していた。

リナとバニラ、この二人と別れたりくはチャラ男二人とホテルに直行していた。
チャラ男は二人とも茶髪のロン毛…唇ピアスの割といけてる方がケン。
そうでもない方がトシヤと名乗った。
りくも別に隠す必要もないので自分の名を素直に名乗った。


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