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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -離別-(side;lee)T-2

「……リアナは、怖くないの?」



「怖い?」



「おれのこと」





 頭を撫でていた手が止まって、一瞬キョトンとした顔でリアナはおれを見る。そして、思い切り馬鹿笑い。

意味、解からない。何で笑ってるんだろう。





「あははっ! 私がリーちゃんを怖がる? 有り得ないよ。それは」





 そうなの? そうなのか?





「皆、おれのこと化け物って言う」



「……うん。知ってるよ。人は弱いから、自分よりも強くて違うものをもつ相手を見つけてしまうと怯えるんだよ。難儀な生き物だよね」



「でも、リアナは怖くないの?」



「言ったでしょ? 相手が自分よりも『強い』と怖いんだよ。それにね、リーちゃんは大丈夫って解かるから、怖くないんだよ。リーちゃんは人を襲ったりしない、リーちゃんは優しいから傷つけたくないって思ってる。だから、ずっと……アークさんの血を吸おうとは思わなかったんでしょう? 飢えてるのに、傍に聖職者が居たら苦しかったでしょ。聖職者の血は一度味わうとまた欲しくなる、強い依存性があるんだよ」





 イゾンセイ? よく解らないけど、リアナは色んなことを知ってるみたいだってコトは解る。




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