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Crimson in the Darkness
【ファンタジー 恋愛小説】

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Crimson in the Darkness -来臨-U-3

「話がある。中へ」





 金髪の男はスッと踵を返し、オレのコトなんざお構いなしに教会の中へと入って行った。



 ………………オレ、絶対、合わねえな。コイツとは。厳しい顔つきは別に、だが、冷徹さを隠さない眼が、…………気に入らない。





「なんか、思ってるより厄介なコトになってんじゃねぇの」





 しかも、あの男、同じだ。―――同じニオイがする。多分、いや、確実にオレなんかよりも“上”だ。





++++





 金髪の男と共に入ったのは、いつもあの爺さんから仕事を言い渡される部屋。元々、応接室だから、不思議はない。無論、爺さんもいる。後、シエルも。





「話を始めよう」



「えっ、もう一方来られるのでしょう? 待たなくてよろしいのですか?」





 シエルが少し困惑顔で金髪を見つめた。



 それも当然ちゃあ当然な話だ。



 基本、エクソシストは二人一組で行動する。どんな仕事であろうが、だ。行動中に化け物相手に何が起こるかわからないからな。



 なのに、この金髪は一人。しかも、相棒が居るにもかかわらず、放置。こんなこと、正教会では有り得ない。それに単独行動には厳しい罰則が科せられる。


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