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闇からの招待状
【フェチ/マニア 官能小説】

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闇からの招待状-2

 常夏の涼やかな夜風に吹かれての食事は心地よかった。
「キョウコ、じつは今度、日本に行くつもりなんだが、そのときは案内を頼むよ」
「ええ、お安い御用よ。調度品の買い付けにでも?」
 エドワードはうなずいた。
「日本人の友達ができて、ほんとにラッキーだったよ。今日は僕の奢りだ」
 私たちはすっかり打ち解けた友人グループに、傍から見ても見えただろう。私はすっかりくつろいでいた。そして安心しきっていたせいか、妙に眠気が襲ってきた。
「キョウコ、もう疲れているようだからホテルまで送っていくよ」
「そうしてくれる? ありがとう」

 私は少し覚束ない足取りで先に店の外に出た。漆黒の闇に波の打ち寄せる音が聞こえた。夜風が心地よかった。そのとき、リンが近づいてきた。
「キョウコ、そのショートパンツ、とてもよく似合ってるよ。キュートだわ」
 リンが私の黒のショートパンツを指さして言った。
「ありがとう」
 そう返事をした瞬間、急に体が傾いたのを感じた。倒れそうになった私をリンが素早く抱き留めた。意識がだんだん遠のいていく。
「何してるの、早く!」
 リンが険しい口調で店の方に向かって度鳴った。そこから先は、何も覚えてはいない。

 気がつくと、私は薄暗いマンションの一室の片隅に転がされていた。両腕は背中の上の方で組まされ、きつく縛り上げられて動かせない。胸のところに何重にも巻かれた太いロープが、足首にも同じように巻かれているロープが見えた。そして私の目の前にもう一人、私と同じようにして手足を縛り上げられている女性がいた。私は彼女の顔を見てハッとした。明らかに殴られてできたと思われる大きな痣が、左眼の周りにあったからだ。
 私は部屋を見回した。そこにはエドワードもリンもいない。代わりに大柄な黒人男性が3人、その3人が一斉に私の方を見た。
「エドワードは?」
 私はそのうちの一人に問いただした。
「俺がエドワードだよ」
 その声は、全く違う方角から聞こえてきた。
「あなたがエドワード?」
 私はキョトンとしてその声の方に向かって言った。その黒人の男は一瞬間を開けると、ニタリと笑って私に言った。
「そうだ。俺がエドワードだ」

 私は目の前で私と同じような姿で転がされている女性のことが気がかりになった。どう見ても未成年に見えたのだ。
「あなた、どこから来たの?」
 私は思いきって聞いた。
「アフガニスタン」
 彼女は大きな瞳で私を見つめて答えた。
「大丈夫? 顔の他にも殴られた?」
「鞭で、お尻とか」 
「よけいな話をするな!」
 私はエドワードと名乗る男に度鳴られ、傍にあった杖でお尻のあたりを数発殴られた。

 男たちは部屋を出ていくとき、私とアフガンの少女にきつい猿轡を噛ませていった。騒がれるのを防ぐためだけでなく、私とアフガンの少女が会話することを嫌ったのだ。手足のロープも弛まないように、もう一度きつく縛り直された。
 しばらくして部屋を訪れたのは、リンともう一人、同じ年格好の華僑系らしい女性だった。この女性もリンと同じく、誘き出し役なのだろう。


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