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幼なじみの法則
【幼馴染 恋愛小説】

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幼なじみの法則@-2

――――――――――

『けーんーご!!できたよ全問!!』

「ん、あ....ワリ、ちょい寝てた」

『もー!!生徒が頑張ってる最中に!!』

「わかったわかった。んじゃ答え合わせねー」


健吾の顔が近づき、健吾の髪が私の頬を掠める。
それだけで私は血が沸騰でもしてんじゃないかってくらい、脈がばくばくうるさくなる。


「おー、全問正解。かな、お前、俺なんかいなくても大丈夫なんじゃねーの?」

『ダメ!!健吾がいるから頑張れるの!!』

「へいへい。最近の中坊は怖いねー」


....また子ども扱い。
健吾とあたしの関係はそんなものだ。まぁ年が3つも離れてれば仕方のない事なのかもしれないけど。

うちと健吾の家は隣同士だ。
健吾の家はお父さんが歯科医院を開業しており、私の家族は何かあればすぐお隣の歯科医院にお世話になっていた。
ちなみにうちは、父がタクシードライバーで母が看護師。
うちの場合、父も母も夜勤で夜中でもいない事がある。そんな時両親は、私を健吾の家に預けていた。
一方健吾は、父が歯科医師という事で、夏休みなどの長期連休があってもなかなか旅行は難しく。そんな時はうちの家族と健吾で旅行していた。

そのような関係なので私達はもちろん両親同士も仲が良く、一人っ子の私と、同じく一人っ子の健吾は兄妹のような関係だった。

いつからだろう、健吾を【兄】として見なくなったのは....
もしかしたら、私が幼すぎて気づかなかっただけなのかもしれない。
これを恋と呼ぶ事に。


年の差は3つだけれど学年で言えば4つ上の健吾。
健吾は高校、大学と進学する度に私から遠ざかっていった。
健吾はお父さんの跡を継ぐ為に歯科医師になろうとしているのだから、それも仕方のない事だとわかっている。
だから中3の受験生というのを利用して、親にお願いして健吾をカテキョにしてもらったのだ。
学力的にはそんなものは必要ない。
ただ、少しで良いから、健吾と一緒にいる時間がほしくて....

健吾からしたら、私はワガママを言っているのだとわかっている。
健吾はきっと、私の親に言われたから仕方なく家庭教師をやっているのだ。
さっきだって寝てたし。きっと遅くまで勉強しているんだろうな....
それをわかっていても一緒にいる時間がほしいだなんて、本当にワガママだよね。
ごめんなさい、健吾....


「....な。....かな?」



ヤバ!!考え事してた!!


『なに!?』

「何じゃねーっつの。ボケッとしやがって。」


チョップをかまされた。
....そーいう時って、でこぴんとかじゃないのかなぁ。
痛いし。嬉しいけど。


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