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幼なじみの法則
【幼馴染 恋愛小説】

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幼なじみの法則@-1

“しっかり者”
“頭が良い”
“テニスが上手い”
“かわいいし肌もきれい”
“男子とも仲良し”
“サバサバしててとっつきやすい”


これがあたしの代名詞。
かなこ、15歳。中3。
みんなが『かなこ』って呼んでくれてるから、名字は省きまーす。

そんな感じで誰からも慕われてるように勘違いしちゃう時もあったけれど。
陰で何言われてるかはもう、もちろん知ってる。


“なんか、そつがなくて嫌なかんじだよねー”
“そーそー、隣にいたら比べられちゃいそうだし”
“男遊び激しいって話、聞いた事ある?”
“あー、なんかそんな感じー”
“でもー、かなことテキトーにつき合ってれば男子とも仲良くなれるし?”
“あははっ確かにー!!”





はぁぁ?
ふざけんなっつーの。


【しっかり者】と言われれば言われる程、しっかりしてなくちゃと思うこの重圧感。あんたらにわかる?

学力も運動もたしかに中の上以上だけど。あんたらの知らない所であたしがどれだけ努力している事か。

もちろん肌だって体型だって、食生活やスキンケア、運動にはかなり気を配ってはいるつもりだし。
だいたい。まだ中学生なのに、第二次成長期のニキビ以外で肌が荒れてるってどうなのよ。

男子と遊んでたらそれだけで【男遊び】って。どうやったらその流れになるのか理解できない。

そんな事を陰でぐちぐち言われてりゃ、そりゃサバサバした性格にもなるっつーの。
あんたらのお望み通り、【テキトーに】つき合わさせて頂いてます。


これがあたしの本音。
同い年の女の子はがっかりする程バカばっかり。
みんなに言いたくなる。

“じゃあ、あなた達もグチるだけじゃなくて努力したら?”

あたしはどうやら、相当歪んだ性格をしているらしい。

でもそんな事言えない。女子って群れると怖いし。
あたしは、“サバサバしている”という印象を受ける割には、一番言ってやりたい事を言えないでいる。


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