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SWEETHEART
【コメディ 恋愛小説】

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SWEETHEART〜目覚め〜-4

「ここですよ」
「おう、もう着いたか。いやいや、ありがとう。助かったよ」
「はい、では!」
京はライに背を向け歩き始めた。
『ヒュッ』
京が5歩程歩くと背後で気配がした。
京は反射的にしゃがんだ。
『ブン!!!』
京が見上げるとライが剣を振っていた。立っていたら真っ二つだっただろう。
「え!?」
ライは京の5メートル程前に着地した。
その直後振り返り京に向かって来た。
「え〜〜〜〜〜!?」
京は叫ぶしかなかった。
このままライに真っ二つにされるのだろう。ライの顔は本気だ。
京は目を閉じた。
『ガンッ』
どうやらライの剣は京の体を切り裂かなかったようだった。
京が恐る恐る目を開けると、リカが右足でライの剣を受けていた。
足はリカの頭より高く上がっている。
「遅れてごめんね、京」
「な、なんで来れたの………?」
「ん?キリキリ星人の気配で気付いたんだけど、福たちといる場所がちょっとここから離れててね」
「おまえがマリーン星人か」
「そうよ!」
リカは足を振り切りキリキリ星人から飛び退いた。
「あたしはリカ・ワトン・マリーンよ!」
「そうか………。だが次はその足貰うぞ!」
ライが一気にリカとの距離を詰めた。そして宣言通りリカの足目がけて、剣を振り抜いた。
『ビュンッ!』
リカはジャンプしてよけていた。
「空中じゃ………何もできんだろ!」
ライはリカの腹部めがけて剣を突いた。
『ドスッ!』
リカが着地すると、ライの剣はリカの腹部に刺さっていた。
「…………!?」
しかしリカは弱っている様子はなくライの剣の刃に手をかけた。
「キリキリ星人の力じゃ…………剣も…………」
リカは手に力を思いっきりいれているようだ。
刃にかけている右手からは血が流れている。
「お?自滅かい?」
「んなわけ!」
リカは更に力を込めた。
『バキッ』
「ないでしょ!」
リカが言うと同時に剣は爆発したように粉々になった。
「は…………?」
京は目の前の光景が理解できなかった。
女の子が素手で剣を粉々にしたのだ。
「キリキリ星人ってね、力がとても弱いの。だから、剣も地球にあるようなのとは全く違うものなのよ」
次はリカがライての距離を一気につめた。
しかしライは目の前でリカを見失った。
「何!?」
「こっちよ」
ライは上を見た。
リカを見つけたときには遅かった。リカの右足のかかとがライの頭上にものすごいスピードで落ちていた。「…………!!!」
ライは何も言わずうつぶせに倒れた。


「あ、ありがとう………」
「お安い御用で」


ライを公園に置いたままにして二人は家路についた。


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