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SWEETHEART
【コメディ 恋愛小説】

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SWEETHEART〜目覚め〜-3

「はい、静かに!では、自己紹介をしてもらいます」
「はーい!リカ・ワトン・マリーンでーす!」
リカが自己紹介をするとみな「付き合って!」「大好き!」などと叫んだ。
「キリ・ドッグです」
キリ・ドッグと名乗った美少年にはみな言葉が出ないほどうっとりとしていた。
「日田くんと独村くんの隣が空いてますから、リカさんとキリくんはそこに座って下さい」
「リカちゃん!ここ来なよ!」
「じゃあたしが京の隣〜!」
「なんで京の………!」 「よろしく」
「あ、キリくんもかっこいいしね!よろしく!」
「リカ、学校じゃあんまひっつくなよ!」
「えー、なんでー?」
「周りの目が………」
道先生が話しているにもかかわらず、皆は楽しそうに話している京とリカのことを見ていた。
「ほら………みんなの殺気が………」
「あぁ………たしかに変な気配はするかも………」
「かもじゃなくてあからさまだろ!」


京とリカが話していると、HRは終わろうとしていた。
「と、いうわけで、日田くん!2人の案内役をやって下さい」
「なんでおれが?」
「リカさんと親戚みたいだし、皆よりかは付き合いやすいだろう」
「京〜、よろしくね〜!」
「よろしくお願いします」
(あれ…………?)



『キーンコーンカーンコーン』



「はぁ…………疲れた…………」
「京〜!どうしたの?」
「どうしたじゃねぇよ、リカがおれにベタベタするから皆からの質問ラッシュに遭ったんだよ…………」
「そっか〜。じゃ、帰ろ!」
「そーだな、帰るか」
「あ、リカー!ちょっと来てー!」
「え、あ、うん!ごめん、京。福たちに呼ばれちゃったから先帰ってて!」
「お、おう」
そう言いリカは伊藤、仏屋、中越のもとへ走っていった。
「ボディーガードが主人を捨てるっておかしいだろ………。ま、中越と仲良くしてくれるならいいけど!」


京は1人で帰り始めた。
帰り道は生徒たちがパラパラといたが、京は皆が使わない道を使うので途中からは1人だけになった。
「この1人しかいなくて、不気味な感じが好きなんだよな〜」
京は曲がり角に差し掛かった。
『ドンッ』
京は人とぶつかった。見ると京と同い年ぐらいで、瞳は緑色でキリのようだった。
「わ、すいません!」
「いえいえ。丁度いいところに来てくれた。芝公園に連れていってほしいんだが」
「あ、いいですよ。こっちです」
家とは方向が違うが、急いでもなかったので案内することにした。
「どこからかこの町に来たんですか?」
「まぁ、そんなとこだな」
「へぇ。芝町はごちゃごちゃしててわかりづらいですよね〜。この道もあんまり知ってる人いないと思いますよ」
「じゃ、君に会えたのはなかなかの運命だな」
「まぁ、そうなりますね」
「お名前は何と言うんですか?」
「ライという」
「へ〜、やっぱり日本の方じゃないんですね。僕は京といいます」
「京か。よろしくな」



京とライの会話は弾み、あっという間に芝公園に着いた。


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