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SWEETHEART
【コメディ 恋愛小説】

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SWEETHEART〜目覚め〜-7

「なに!?」
リカは京をがっちりキャッチし、そのまま着地した。
「リカ………」
ドッグの常人離れした攻撃を3発食らった京は意識が朦朧としていた。
「おい、京!」
『ドガン!!!』
『ダン!!!』
ドッグは京を抱えているリカの頭を思いっきり蹴りぬいた。そしてリカは体育館の壁に叩きつけられた。
「くっ………」
「お前が生きていては邪魔だからな、まずお前からだ」
そういうと、ドッグは壁にもたれかかっているリカに向け、一気に踏み込み跳んだ。
『ズドン!!!』
ドッグの右足は体育館の壁にめり込んでいる。リカは間一髪でしゃがんで避けた。
『ズガン!!!』
ドッグははまった右足を抜き素早くリカに向け振り下ろした。しかしまた避けられたため廊下にひびが入った。
「このっ!」
リカは負けじと右足をドッグの顔面めがけ出す。
『ガン!!』
ドッグはリカの右足を自分の右足で止める。
『ガンガガッガッドンッゴンッガガン!!』
リカとドッグはその場でパンチやキックのラッシュを始めた。リカが少し押されている。
「甘い!」
『ドンッ!!!』
ドッグが空いたリカの右脇腹に強烈な左ストレートを入れる。
「かっ…………!」
リカは膝から落ちる。
『ゴンッ!!!』
リカの顔面にドッグの右膝が入る。
リカはうつ伏せに倒れた。
「あぁ、もう無理だ………」
ドッグは仰向けに倒れた。
「体に負担かけすぎだよ。あとはおれに任せな」
ファントはそういうと、さっき残った分身3体を抱き締めた。そして、分身はファントの体に入っていった。
するとファントの髪は逆立ち、スマートだった体型も筋肉が盛り上がった。
「なんだ!?」
京は少しだけ力を取り戻したところで、いきなりファントのこの姿を見たのだ。
「分身を取り込むことによってパワーアップしたのさ、おれの力が4倍ってわけだ。ドッグの力には劣るが、止めをさすには十分さ」
「おい、やめろ!リカに手を出すな!おい!」
ファントはリカの頭目がけて、右足を振り下ろした。
「やめろーーー!!!」
『ドゥン!!!』
「っっ!!!???」
ファントは力が全くなくなったように倒れた。
「…………え?」
京は突然倒れたファントに驚いたと同時に力尽きた。
渡り廊下にいた4人は全員戦闘不能状態になった。



「なんかやけに騒がしいと思ったら………京くんがねー………」


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