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ダチ的信頼感
【青春 恋愛小説】

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ダチ的信頼感-2

2.野球=サッカー=バスケ>>>バドミントン?

部活に向かう途中、彼女ができない原因はまさにこれなんじゃないかと考える。
雪のせいで外の部活が中での活動になると、主要部活のヤツらがかっこよく見えるせいだ。
清水がサッカーを真剣にやってたり、宮田がかろやかにキャッチボールをしていたり。
小早川はいつもどおりキャプテンとしてバスケ部を仕切っている。
で、バドミントン部のオレ。しかも弱小…。
第1体育館を横切る途中で宮田にエルボーをきめながら、なんだかなぁと思ってしまうんだ。

「しゃーないっすよねぇ。やっぱりオレらは弱小お荷物男バド部ですもん」
一年の内山にあっさり否定されて話す相手を間違えたと今更気づく。
「お荷物とまでは言ってない」
「女バドは強いんすから、荷物っていうよりひたすら邪魔っていうか」
「内山……言ってて悲しくならないか?」
「かなりキツイっす」
「だよな」
「でも事実っす」
「だよなぁ……」
二人で半分泣きながらコートを張る。
女子部、部員数23名。新人戦団体戦県大会ベスト4。個人戦入賞者三名。
対、男子部、部員数6名。内、2名、別名帰宅部。他、2名もときどき帰宅部。
成績は……どうか聞かないでっ。

「失礼します!」
第2体育館に続々と響きわたる声。ランニングにやってきた陸上部だ。
無意識に森屋の姿を探していた。
光る汗、なびくポニーテール、学校指定じゃないジャージ。
大きく一周した後で1体に戻っていく。あ〜、もう行っちゃった。
「先輩、あの森屋さんに告ったんすよね?……無茶しましたね」
「……おまえは黙っとけっ」
無茶か。いつも通りの無神経な内山の言葉が、心に突き刺さる。
「バド部のオレらに彼女ができるなんてきっと奇跡よりも上っすね」
「奇跡か……」
目が合うようになるのに一回使ってしまった。
つき合えるまでには何十回必要なんだろう?


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