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coloraffair〜みんなの気持ち〜
【二次創作 恋愛小説】

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coloraffair〜みんなの気持ち〜11-1

結局僕はアカに、皆に先に帰っててもらうように連絡をして、しばらく街をぶらついていた。昨日までの僕はどこへやら、今は死んだような気持ちだ。とにかくこのジレンマから逃げ出したいという気持ちでいっぱいだ。思えば昔から僕はこのような状況をずっと避けてきた。誰からもいいように見られたいために、八方美人で振る舞っていた。周りからはずっといい人だと言われてきて、僕自身自分の振る舞いの愚かさに気付けていなかった。それが、今になってツケが回ってきたようだ。シロと美衣菜のジレンマという形で。美衣菜のことをすっきり忘れられないまま、シロに好意をもったのがいけなかったのだ。完全に自分のせいだ。これではもう大惨敗へまっ逆さまだ。


そんなことを歩きながらずっと考えていると、なぜシロにこんなに好意をよせているのかという疑問点にたどりついた。過去を思い返してみた。シロが初めて僕のクラスに新入生としてやってきた日、僕はとても不思議な感情を抱いたのだ。なんだか、自分と似たような落ち着くような、表現はしにくいが、とにかく強い何かを感じた。そのときは好きでもなんでもなかった。ただ、気にかけてはいた。実際、初めて昼ご飯に誘ったときもシロの言動を聞いた限りだと僕の存在によってOKしてくれたようなものだと思う。 その後、アカの提案のカラークラブ発足によりシロとの距離はぐっと縮まり、いつでもすぐそばにいるように感じていた。今思えばこういった適当に流されてしまう感情がいけないわけだが。


振り返ってみると、やはりシロの存在は大きかった。ひょっとしたら、僕の生活において中心に位置しているかもしれない。
そう考えると、シロはそう簡単に手放せるような存在ではないように思えてきた。迷いが払拭されたようだ。さっきまでの負の気持ちはどこへやら、はっきりとした決心が大逆転をした。

―まだ終わりじゃない……!―
僕は今まで避けていた決心するということに対し、真正面からぶつかっていった。



その後、カラークラブの面々とは日程の都合がなかなか合わず、夏休み中の活動はあの海への旅行だけで終わってしまった。だから、宿題は溜めることなくスムーズに消化することができた。そして今日8月31日、僕はある重大なことを行う予定だ。そのリミットは直前に迫ってきている。
僕が駅の前の時計の下に寄りかかっていると、ついにカウントダウンが始まった………。
「おーい、真夏ぅ!」


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