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coloraffair〜みんなの気持ち〜
【二次創作 恋愛小説】

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coloraffair〜みんなの気持ち〜3-2

「あ、ちなみにおれは佐藤真夏。クロって呼ばれてるんだ」
無理矢理続けた。
「他にシロとアカってのがいるんだ。で、カラークラブってのをやってて、あだ名が色の名前の人を勧誘しようってことになってて。で、みどりなんてピッタリだからどうかなあなんて。」
苦笑いを浮かべながら話した。おそらくアカが言いたかったことはこういうことだろう。
「忙しいんだよねえ、あたし。帰ってくれる?」
返事をする間もなくドアは閉まった。
すると、隠れていたのであろうアカとシロが来た。シロが申し訳なさそうにしている。アカは全く申し訳なさそうではない。
「ダメだったか……」
「一言で言うなら、あいつは誰なんだよ」
「知らないの!?まぁシロは知らなくて当然かな。クラスメイトさ。」
「……は?いや、河西みどりなんか聞いたことないぞ、おい」
「薄情なやつだなあ。クラスメイトの名前も知らんのか、お前は。河西みどり、1年F組、なんと17歳!」
「なんか変か?」
「私達はみんな15歳か16歳なんじゃない?」
「シロの言う通り!」
「留年ってことか?」
「そういうこと。留年なんてプライドが許さなくて不登校になっちまったのかね。ま、よくある話だな。」
ショックで不登校ってのは笑えないな、と思った。
「だが、おれの知らない人をなんでお前が知ってるのさ?」
「姉貴に聞いたのさ」
「姉貴?いたんだ」
「あれ、知らない?校医の小嶋っているだろ。あれだよ」
「え!?あの小嶋先生が!?」
「まあ、どうでもいいこった。なんでも出席日数が足りなかったらしい。」
「へえ。ま、そんな人誘うの無理だろうな。」
「クロの顔で釣ればいけるかと思ったんだがな。甘かったか」
「おれは餌かよ。ま、当ても外れたわけだし他あたるかね」
僕達は帰ろうとしたが、シロがいきなり言った。
「ミドリちゃん、いれよ」「いくらシロの言うことだって聞けることと聞けないことがあるなあ」
「そうだぞ、ありゃ無理だって」
「でも……」
シロは納得してないようだが解散した。アカはこのまま真っ直ぐで僕達はUターンするかたちだ。
「なんか思い当たることでもあるのか?」
シロに聞いてみた。
「うん……なんとなくそんな気がするの」
シロはことごとく不思議だと僕は思った。
僕のこともシロは雰囲気で何かを感じとったわけだし、河西さんにしたって。
「なんか波な飲み込まれている感じがするの。自分を見失ってる感じっていうのかな?」
―僕にとっては十分個性的な見た目だと思ったが―
とりあえずシロの家についた。昨日ほどはいろいろ込み上げなかったが、シロが話してくれなければ危うかった。そんなことを考えながら僕も家についた。


―余計にはみだし者じゃない、あたし―
薄暗い部屋で1人、河西は思い返していた。
―なんでよ―
去年の秋、いや、もっと前か。河西みどりは優等生だった。テストは学年でトップ10に入る程で、体育祭でもその運動神経を活かし大活躍。そして問題の文化祭。この年から1番可愛い女子とかっこいい男子を決めるという企画が始まった。なんとみどりは優勝してしまった。そしてみどりは一躍学校のスターに。何人もの男から告白された。しかしこの男というのはみどりの周りの女子の彼氏だったり片想い相手だったりしたのだ。女子達はみどりに対し醜い感情を抱いた。何人もが。集団の力とは強いもので、一気にみどりに打ち寄せた。みどりは耐えられず登校拒否に。それ以来はふらふらといろんな所へ出掛けた。いろんなやつとつるみ、犯罪に手を染め、たくさんの男と寝た。なにより月並みを愛した。犯罪などをすることによってその集団での居場所をつくろうとした。男に必要とされるようにした。今までの積み重ねてきたものをそのために犠牲にした。
―いまさら仲間なんか……―


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