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coloraffair〜みんなの気持ち〜
【二次創作 恋愛小説】

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coloraffair〜みんなの気持ち〜2-2

米沢さんが来てから1週間が過ぎて馴染んできたようだ。今日もまたなんとなく授業を受ける。だらだらと受けても不思議と成績は上の方なのだ。昼休みも仲のいい男子連中と食べ午後もぼーっとして下校の時間がきた。するとアカが僕の席まで来て
「クロ、話したいことがある。あと寿里亜ちゃんも」米沢さんは諦めていたのかと思ったが、何かあるのだろうかと考えたが、とりあえず聞いてみた。
「おれらの共通点と言えばなんだ?クロ」
「同じクラスとか?」
「そんなんだったら全員呼んでるだろうが、ばか」
「3人ともB型」
「へえ、寿里亜ちゃんBなんだ」
「いや…………ABです」
「違うじゃねえか!」
「わかった、あだ名が色の名前なんだ」
「さすが寿里亜ちゃん!彼女に逃げられるような鈍チンとは違うね〜」
「色がどうした」
僕はにらみながら聞いた。「いや、ね、これも縁じょないの。で、考えたのさ、1週間。そして出た答がこれだ!」
アカが黒板にでかでかと書いた。
―カラークラブ―
「………………何それ?」「ま、当然の反応だな、クロよ。あだ名に色がつくおれらでクラブを結成するのだ!」
「いや、クラブったって………。何やるのさ?」
「ま、成り行き任せだな、そこは」
―お前はただ米沢さんに近づきたいだけだろ―
「どう?米沢さん」
「いや…………いいと思います」
「さすが!さ、クロも参加な」
「なんで勝手に決めんだよ!ま……やるけどさ」
「よし!結成だ!」

そのあとこっそりアカに聞いた話だがやはり遊びまわりたいだけだそうだ。

―暇だしね、ま、いっか―バイト代を貯めてやっと買った自転車に乗りながら考えていた。
―早く美衣菜も忘れたいし―
まだ美衣菜のことを忘れられないでいたのだ。遊んで忘れられたら苦労しないが、やってみる価値はあると思った。
「あ」
米沢さん……いや、シロがいた。カラークラブなんだから色で呼ぼうということになったのだ。
「歩きなんだ。方向同じなら乗ってく?」
「え…………いいんですか?」
「いいよ、さ、乗った乗った」
乗せたはいいがすぐに右に曲がった。学校からの方向は同じだが僕のように一直ではないらしい。
―遠回りになるかなあ―
そんなことを考えつつシロに言われるままに運転していた。

まさかと思った。
―美衣菜の家の方向だ―
別れてからは1回も通っていない。
だいたい2週間ぶりくらいか。スピードがゆっくりになる。学校帰りに通った店、まりと終わりの公園、そして美衣菜の家。思い出が溢れてくる。面影が浮かぶ。やっぱりだめだ……。涙が熱くこみあがってくる。こらえようとして、背中が震える。歯をくいしばる。「泣いてもいいですよ」
シロがいきなり言ってきた。この前の夕飯のときのように声を上げて泣いてしまった。泣いてばかりだ。自分でもばかみたいになってくるが、それ程好きだったのだ。
「クラブ楽しみですね」
そうだ。僕には新しい希望があるんじゃないか。今の気持ちなんか全く払拭できるような物ではないが、シロに言われるとなんだかすっきりするような感じだった。美衣菜との思い出を背に自転車を進める。


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