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けんぽなし
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けんぽなし〜クスリ〜-3

ーなっ何!?何!?

「…来ないって…」
ーえ?
空、私から手を離すと太一の家へ入って行く。

「え…待って空、誰が来ないって?」
私、慌てて空を追う…
「あ?バカかよお前はっ円だよ」

ドクっー

ーえ…

一瞬、足元が見えなくなった…

太一の部屋に入る空を私は追った。

「何で?何で来ないの?」
真っすぐゲームへ向かう空に言う。
「知らねーよ」
「だって、話したんでしょ?円と」
「うるせーなー、声掛けてやっただろっ自分で聞けよっ」
空、私のほっぺを思いっきりつまむ…

「痛いっ…」
ーうっ…

「…つか、耕太郎、また西崎んとこ?」
ドキッ

西崎?…西崎…さくら…

「ああぁぁ〜〜〜…何で耕太郎ばっか彼女が出来るんだよ!!俺は何で彼女がいないんだーー!!」
空、私の頭を両手で掴み、左右前後にむちゃ振りする…
「ぎゃーーー!!」
「ちくしょー!!彼女ほしーーー!!」
「空ーーやめてーーー」
素早く離れた空の手…
私はそのまま倒れ込んだ。
ーああぁぁ〜…

「太一!!頑張ろうなー」
パソコンに夢中の太一の首を締め上げる空…
「…残念、俺彼女いるから」
ーえ?
太一の言葉に…動きが止まる空。
「…まじ?」
「うん、チャットで」
「バカかっそんなんじゃねーよっ生身だよ生身!!」
「チャットで知り合ったってだけで、ちゃんと付き合ってるよ」
「なんも出来ねーだろがっ」

ー…スケベ!!

「付き合いだしたばっかだからラブラブだから、いいの」
「うるせー!!くそーっ、天ちゅうーー」
空、そう叫ぶと私の頭をまた降り出した…

ーもうーーー!!彼女なんて一生出来るなーー!!

なんて、口に出せない自分が…

情けない…


太一の家をようやく後にして、家路につく私…


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