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校庭に吹く風
【フェチ/マニア 官能小説】

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校庭に吹く風-4

 私のけがは幸い捻挫だった。私のY先生への感情は、少し変わったかもしれない。やっぱりY先生が好きとは素直には言えない。でもY先生にはY先生の考えがあって私を厳しくしつけている、それは悔しいけど認めるしかないかな、とも思う。けがが治ったらいつもの怖いY先生にすぐ戻るんだろうなあ。高校に帰ればまた厳しい部活の日々だ。とりあえず私は頑張る。Y先生の怒鳴り声が耳元で聞こえる気がする。「また尻をひっぱたくか。よし、N子、前へ出ろ!」。

 私は大学4年生になった。高校では最後までY先生の指導を受けた。学年が上がるにつれお尻を叩かれる回数は少しずつ減っていったが、Y先生の私への期待は変わらなかった。私はいまも陸上を続けているが、期待されていたトップアスリートにはなれなかった。私は教師になるためにもうすぐあの高校に教育実習に行く。私のいた頃のように、校庭にはいまも乾いた土埃が舞っているのだろうか。高校に着いたら、私は真っ先にY先生に挨拶に行くつもりだ。


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