投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

SFな彼女
【SF 官能小説】

SFな彼女の最初へ SFな彼女 12 SFな彼女 14 SFな彼女の最後へ

SFな彼女 -Sullen Face編--4

「ぐえッ」
殴られた衝撃で壁に叩きつけられた俺は、涙目で頬をさすった。
つーか、何しやがんだこのアマ!
グーで殴るなんて、女じゃねえだろ!
「何が、せ、性教育よ! 恥ずかしいと思わないわけ!?」
「うるせえよ、AVくらいでわめくなっての!」
「最ッ低! こんな真昼間からこんなの見てるあんたが変態なのよ!」
「てめえだってセーヨクねーわけじゃねーだろ!」
「わ、私はそんなことしないわよ! この万年発情男!」
段々論旨がずれていっている気がするが、そんなことは関係ない。
俺はとにかくこの時点で、AVくらいでガタガタ騒ぎ出すこの女に苛ついて仕方がなかった。

「おい、ユズリハ」
俺はユズリハを呼ぶと、ごにょごにょと耳打ちする。
俺の言葉にユズリハは驚いた様子で目を瞬かせた。
「い、いいんですかぁ?」
「いいんだよ。やってくれ」
ユズリハは少しだけ悩んだ後で、しかし笑顔で頷いた。
いやあ、いい子だ。
本当に、榊もこれくらい素直だったらと思う。
俺はそんなことを考えながら、にやけ顔を抑えられず、榊を見やった。
「ちょっと聞いて……えッ!?」
榊が驚いたように声を上げる。
無理もない。
榊の右手が自分の意思とは関係なしに、自分の股間をまさぐっているからだ。
「え……えッ!?」
一体自分の身に何が起きているのか分からない様子で、榊は戸惑った表情を浮かべる。
デニムパンツの中に手を突っ込み、股間をまさぐるその様子はなかなかに刺激的だった。
完全に混乱した様子で、榊は首を横に振った。
「な、何これッ!?」
ついに泣き出しそうな声を上げる榊に、俺は追い討ちをかけるように言った。
「おいおい、榊。いくらAV見てムラムラしたからって、俺んちで、しかも人前でひとりエッチは止めようぜ」
「ち、違……ッ」
顔を真っ赤にして、目には涙を浮かべている。
もちろんこれは俺がユズリハに言って、榊の意思とは関係なく右手を動かせているのだが、必死に弁明する榊の姿が俺の嗜虐心を煽った。
「俺を変態呼ばわりしてるけど、本当はお前が淫乱なんじゃねーの?」
「やだ……やだぁ……!」
必死で首を横に振りながら声を上げる榊。
さっきとは打って変わった、"女"の声を上げる榊に、俺は思わずごくりと息を呑む。
しかし、傍らで荒い息を吐くユズリハに気付き、俺はまさかと思いながら声をかけた。

「おい……」
「マ、マサキさまぁ」
明らかに興奮した様子でユズリハが言った。
「彼女の姿を見ていたら、興奮しちゃいました。いいですか?」
顔を真っ赤にし、いつもよりもずっと昂った様子のユズリハ。
彼女の言葉に俺もまた昂り、こくこくと頷いた。
するとユズリハは、すっと立ち上がると榊に近づき――キスをした。
がく、と俺は脱力するがしかし、女同士の濃厚なキスを呆けた様子で見つめていた。
「や……止め……ッ」
「カエデさまぁ……」
ユズリハが榊の唇に優しく噛みついた。
榊の唇を舐め、舌を突き出して唇に割って入る。
音を立てながら、いやらしく口付けを交わしていた。
うわお、女同士のプレイなんて初めて。
何ていうか結構興奮するもので、俺はその様子をまじまじと見てしまう。
「やぁ、はぁ……んうッ」
壁に押しつけ、ユズリハは榊の唇を貪った。
榊も最初は抵抗していたものの、ユズリハの唾液にやられたのか、次第に舌を絡ませ始めていた。
ユズリハの右手が、榊のデニムにかかる。
そっと下を脱がせると、薄い水色のショーツが露わになった。
「!!」
俺は思わず目を見張る。
「あ……あッ、ダメ……やぁ……ッ!」
ユズリハが榊の秘所をゆっくりと撫で擦る。
その度に榊の唇から零れる喘ぎが、何とも艶かしくて。
普段の堅物な榊楓の姿しか見たことのない俺は、それが妙に刺激的で。
不覚にも、股間が疼いた。


SFな彼女の最初へ SFな彼女 12 SFな彼女 14 SFな彼女の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前