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想いのいきつく果て
【女性向け 官能小説】

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想いのいきつく果て-7

会わずにはいられない、そんな想いが溢れて、私から言ったのだ、『会いにいく』と。

しのは私に行動させることが申し訳ないと言って、あまり乗り気ではなかったが、最後には快諾してくれた。


私はベージュの皮のタイトスカートにシャツ。
それに赤のショートコートをはおっている。

ドキドキしすぎで今にも倒れそうだ。

人ごみの中、しのの姿をさがす。

向こうから黒のジャケットに黒のパンツのクールな雰囲気の男の子がこっちに向かってやってきた。

しのだ。

私は吸いつけられたようにしのから目が離せない。
しのも私から目を離さない。
お互いしばらく見つめ合ったまま動かない。

「写メと違うね〜」
恥ずかしさのあまり、沈黙を破ったのは私だ。
また可愛くないことを言ってしまった自分に腹がたつ。
そんな私に向かって、しのは笑顔で、
「外に車とめてるからいこか」
そっと手を差し出す。

私は差し出された手を暫く見つめた。
ずっと触れたかったその手の上に自分の手をのせるとしのはゆっくり歩きだした。

何を話せばいいのか・・・電話では話が尽きることないのに・・・

車に乗ってからも緊張して恥ずかしくて、しのの方が見られない。
窓の外を見続ける私。

ふと車が路肩にとまる。
私がしのの方をみると、しのはサイドブレーキをひき、私の方に顔を向けた。

「紘子、俺のこと嫌?」
「え?・・・なんで・・」
「全然こっち見いひんから」
「そ、そんなことない。嫌じゃない」

「そう?ならこれ・・開けてみ」
小さな箱を私の手の上にのせる。
包みを開けるとシンプルなシルバーのリングが入っていた。
「ペアリング。嫌じゃないならつけて」

「うん・・・」
私は薬指にリングをとおす。ぴったりだ。
胸が高鳴る。嬉しいのにそれを伝える言葉が出てこない。
リングがはめられた手を見つめていると、しのが話しだす。

「俺には特別なんや紘子が。正直、こんな気持ち初めてやから戸惑ってる。それに・・・紘子人妻やしな。」
しのが切なげに苦笑する。「でもな、大切にしたいんや紘子とのこと。俺の想い、紘子には重すぎる?」
今にも泣きそうな顔でしのが私をみつめる。
そんな顔反則だ。
私まで切なくなってくる。
「ううん。重いなんてこと絶対ない。私・・・ただ恥ずかしくて・・・」
「紘子・・・」
しのの手が伸びて、私の頬を優しくなでる。唇が軽く触れた。何度も何度も口付けられる。
ふいに抱き締められ、耳元でしのが囁く。


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