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恋愛武勇伝
【純愛 恋愛小説】

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恋愛武勇伝 第三章 kazuko編-3

=蛍狩り=

あぁ、又脱線したぜ。
kazukoとの、蛍狩りのことだった。

とに角、星がスゴイんだ。
街中で見るのとは、まるで違うんだよ。
空一面が、星☆☆で覆われているって感じだ。
感動物だょ、マジで。

しっかし、mugegawaなんて言う田舎は真っ暗でやんの。
あぁいうのを、〔漆黒の闇〕と言うのか?
月が隠れると、なーんにも見えやしない。
まっ、それはそれで いいんだけどサ。

懐中電灯で足元を照らしながらサ、小川の縁を歩くんだぜ。
月が出てる内は、ぼんやりだけど辺りが見える。
隠れると、さぁ大変なんだ。
照らされた所しか、見えねえんだから。

「あんまり縁を、歩かないようにね。
崩れる時があるから。」
「りょう、かい!」
言ってる傍から、危うく滑りかけた。

「うおっと!」
「ダイジョウブー?」
kazukoに、助けられた。
俺の体をしっかりと、抱き止めてくれてさ。
ククク・・、いい匂いだったあ。
なんかこう、甘〜い匂いがした。

「電灯、消して!」
いたょ、いたあ!
一匹、ぼんやりと光る蛍が。
長草って言うのか?
細長い草の陰から、見え隠れしてる。
何とも、幻想的だった。

しゃがみ込んでね、暫く見とれてた。
で、ふっとkazukoの横顔を盗み見したら、すんげぇ可愛いの!
それからはもう、蛍そっちのけで 見とれちゃった。
顔は蛍の方に、目はkazukoに・・・。

もう、ドキドキものよ。
ギュッ!と、抱きしめたくなった。

「カズちゃーん!
用意できたょおぉぉ!」
声がしなかったら、どうなったことやら。
kazukoの婆ちゃんが、呼びに来た。

湯たんぽみたいなもんの上で、肉をジューッ!
上手かったあ、マジで。
何の肉なんだろう?
牛かな、それとも、猪かっ?
とに角、たらふく喰った。

「若い人の食べっぷりは、気持ちいいのぉ。
たーんと、食べなんせぇ。」
どんどん、俺の前に並べてくれたょ。
「野菜も食べなきゃだめょ!」
kazukoのお節介がなかったら、どれだけ食べたやら。

太鼓腹になっちまった。
お腹を叩いたら、ポンポン!
って、いい音だあ。

来た甲斐があった、一時間近く走らせたもんな。
段々淋しくなる道でサ、人家もまばらになって。
ちょっと不安になったもんな。

ヘッドライトで照らされる所しか、見えないんだぜ。
カーブなんか、田んぼに落ちはしないかって、正直不安になった。
kazukoは、ナビゲーターよろしく指図するんだ。けどさ直前になって言うもんだからさ、慌てふためくょ、こっちは。

「下手くそねぇ!
お父さん、スイスイょ!」
って、ぬかしやがるし。
こっちは、初めての道なんだよ、まったくう。


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