投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

白日夢(はくじつむ)
【鬼畜 官能小説】

白日夢(はくじつむ)の最初へ 白日夢(はくじつむ) 23 白日夢(はくじつむ) 25 白日夢(はくじつむ)の最後へ

白日夢・一 第二章: みどり編-1

(一)identity

「先生、先生!」と編集員の田坂に肩を揺すられて、我に返った。
「どうしたんですか、先生。何度声をかけても、返事されないなんて。」
「いゃあ、すまん。少し寝不足でね。ぼーっと、していたょ。」
田坂は、隣に座るお気に入りのホステスの肩に手を戻すと、
「ほらっ、ミドリちゃーん。サービスが悪いょ。先生、退屈してるょ。大事な先生なんだから、さぁ。頼むょ、ホントに。」と、俺の隣に座っているホステスに声をかけた。

「先生、この女性新人なんですょ。勘弁してやってください。ホステス業は、初めてらしいんですわ。旦那がね、失業中でして。可愛がってやってくださいょ。」
「よろしくお願いします。」
消え入るような小声で、ミドリは俺に名刺を差し出した。俺は、受け取った名刺を一瞥すると

「あぁ、そう。初めてなの、そうなの。」と、わざと素っ気なく答えた。
本音を言えば、好みのタイプだった。少したれ目なのが良い。
それに、団子鼻とまでは言わないが、末広がりの鼻もいい。たれ目とのバランスが良い。
そして唇、これは悩ましい。やゃ厚めの下唇が、俺の琴線に触れてくる。食べがいがありそうだ。
それに、翳りのある表情が何とも言えない。

初体験というのは、本当のようだ。場を盛り上げようと言う意志が、まったく感じられない。
唯々、先輩ホステス達の会話や仕草を見ているだけである。
ミドリが時折見せる愛想笑いは、ホステスとしては失格だ。
作り笑いであることが、丸見えだ。

もっとも、ホステスとの会話など、俺に出来るわけがない。
生来、他人との交わりが苦手な俺だ。女を笑わすなど、未だ嘗て一度もない。
“どうして俺がホステスのご機嫌をとらなくちゃいかんのだ!”と、考えるからだめなのかもしれないが。

それにしても最近のホステスは、質が落ちた。お客を、お客と思っていない。若さを自慢するだけだ。
グラマラスな肢体を、これ見よがしに誇るだけだ。グラマラスという言葉は、今はもう死語か?今風に言えば、巨乳か・・。

驚かされるのは、最近のカップサイズだ。これは、どうしたことか。一昔前は、Cカップと聞けば
「おぉっ!」と思ったものだが。Dカップなどは、垂涎の的だった。今では、EどころかF・Gカップまでもあると言う。

しかしあんなものは、大きければ良いという物じゃない。”巨乳”と言えば聞こえは良いが、どうしたって垂れてしまうじゃないか。
ドテッ!とした、感じだ。確かに、ブラジャーを着けている時はいいだろう。胸の谷間は、見ていてググッ!とくる。

しかし外してしまえば、ダラリじゃないか。ツン!と、上向きの方が良いに決まっている。少々小ぶりでも、質感さえあれば良いんだ。少し固めで、指で押した時に、ボン!と弾かれる方が良い。

・・・まっ、本音を言えば大きい方がいいさ。手からこぼれる程の、巨乳が良いに決まっている。・・麗子だ、未だ麗子に対する未練がある。巨乳の女性を見る度に、麗子の面影を追ってしまう。だからどうしても、引いてしまうのだ。

麗子・・、か。


白日夢(はくじつむ)の最初へ 白日夢(はくじつむ) 23 白日夢(はくじつむ) 25 白日夢(はくじつむ)の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前