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Life
【初恋 恋愛小説】

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Life-7

「きゃー!谷崎くんナイスシュートッ!」
黄色い歓声に、私は思わずバスケコートを見た。リストバンドで汗を拭っている谷崎が目に入る。
ホントにアイツ、もてるんだな…。私はなんだか寂しくなった。

その日の放課後のこと。学校の図書室で勉強していた私に声がかかる。
「相席、よろしゅうおすか?」
「何語話してんの?朔真」
朔真は肩をすくめて私の前に座った。
「珍しいね、朔真が図書室に来るなんて」
「さすがに明日から期末だしな…」
面倒くさそうに鞄から教科書を引っ張り出す朔真。
「何?最後の悪あがきってヤツ?」
「お前もだろ」
「あったりー」
お互い苦笑して溜息をついた。

学校を出る頃にはもう真っ暗だった。
「うぉっ、さびー!」
朔真がマフラーに首を埋めて叫ぶ。私達は二人並んで歩いた。朔真も今日は歩きらしい。
延々と続く他愛も無い会話。私の家が近くなってきた。ちなみに朔真の家は、私の家から徒歩3分と近いんだけど。
「戻ったな、あの頃に」
「へ?」
「雰囲気とか」
そうかな。よく分からないけど、朔真が言うならそうなんだろう。
「そりゃどーも」
一応お礼を言っとく。こりゃ谷崎に感謝だな。

「好きだ」

――は?私は驚いて朔真を見た。聞き違いかと思ったけど違うらしい。真剣な瞳。
「な、にゆってん…っ」
一瞬口が塞がれた。
「返事は急がない。じっくり考えて」
走り去る朔真。私は唇を押さえたまま、ぼーっと突っ立っていた。
じっくり考えて?何を?
好きって言われたんだから…――付き合うってこと?私が朔真と?
頭ぐるぐるだ。整理がつかない…。
でも。ごちゃごちゃの頭の中、ひとつだけ鮮明に浮かぶものがあった。
谷崎…谷崎に会いたい…。
ポケットから携帯を取り出す。あの夜、家まで送ってくれた時に教えあった。でも今まで一度も、電話もメールもしていない。

 プルルル…

コールが鳴り始める。1回、2回、3回…


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