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太樹と紀久
【同性愛♂ 官能小説】

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太樹と紀久2-2

 「じゃ、いただきます」。手を合わせて拝むと、修也は再び紀久を潤滑剤でほぐし、自分の分身を挿し込もうとする。潤滑剤が多すぎたのかもしれない。つるつる滑るばかりで、いっこうに中に入らない。修也は紀久の腰の下にクッションをあてがって高さを調整した。
 「キク、自分でこうやって広げろ」
 修也がやってみせるが、紀久は恥ずかしがって応じない。もう一度促されてやっと、命じられたとおり紀久は自分の尻たぶを左右に引っ張った。あらわになったツボミを、修也は片手の指でさらに押し広げ、もう一方の手で自分のものを固定し、何とか先端だけは押し込むことに成功した。

 きつい。途端に激痛が襲って、紀久は「痛い痛い痛い痛い...」と悲鳴を上げた。
 「無理だって。痛がってるし、もうやめてやれ」。かわいそうになって太樹がいう。
 「大丈夫、先っぽさえ入れば後は楽になる。キク、力入れるなって。その方が楽だ」
 「なんでお前そんなこと知ってんの?」
 「ネット小説で読んだ」
 激痛に身をよじっている紀久の頭の上で、先輩2人はのんきな会話をしている。とにかく無理にでも一度貫通させてしまおう。修也は少しずつだが着実に、容赦なく紀久の内部に侵入する。そして確かに、先端の膨らみが入ってしまうといくらか痛みは和らいだ。
 「入った」。ついに修也の声がした。

 修也がゆっくりと腰を振りはじめると、再び強烈な痛みが紀久を貫く。
 「んんんんんん...うううううう...」
 言葉にならないうなり声を発しながら、紀久は激しく頭を振る。その表情になぜか欲情して、太樹は思わず、手で紀久の顔を触ってみた。優しい手だ...こうして太樹さんが撫でてくれただけでも、この痛みには意味がある。そんな考えが、紀久の頭に浮かぶ。
 動いているうち、修也のものが紀久のポイントを断続的に刺激し始めた。苦痛の中に快感が交じる。一度しぼんだ紀久のものがたちまち元気になる。コツがわかってきた紀久は腰を動かして、修也のそれがちょうどいい場所に当たるようにした。快感が痛みを圧倒し、涙がほおを伝う。

 「いいいいいい...ああ...」
 さっきとは違う声がもれる。覆いかぶさる修也の動きがリズミカルになる。修也が与えてくれる動的な快感と、太樹の腕の中にいる安らぎと。二人の間で、紀久は恥じらいを捨て、この瞬間に身をゆだねた。
 修也の動きが速くなった。仕上げのように幾度か強く押し込むと、しばらく小刻みに動いて、静止。修也は、紀久の閉じた両目に片方ずつ、口を寄せて涙を舐め取り、最後に唇にキスをして体を離した。神聖な儀式のようだ。背後に密着する太樹の体温を感じながら、紀久は目を閉じて余韻に浸る。

 太樹の目はすでに画面の、女の先生に移っていた。白衣を腰までまくり上げ、保健室のベッドに上体をうつぶせにして、後ろから男子生徒に激しく突かれ、嬌声を上げている。太樹は、自分の股間を紀久の背中にまたこすりつけはじめた。腕をほどくと、まだ目をつむっている紀久の背を押して、床の上で四つんばいに する。紀久のツボミが目の前にある。修也が残したローションを自分のいきり立ったものに塗りたくると、ひざ立ちして、ブスリ、一気に刺し貫いた。
 修也がほぐしていたとはいえ、無茶な入れ方をされて、紀久はさっき以上の激痛を感じた。しかも、太樹は自分の快楽を追うのに夢中で、腰の動きに容赦がない。逃げても良かったのだが、ほれた弱み、紀久は歯を食いしばって痛みに耐えた。

 「タイキ。そんな乱暴にしたら、壊れるって」
 後始末から戻ってきた修也が声を掛けてくれなければ、本当に紀久の体は壊れてしまっていたかもしれない。修也は画面の先生を指差し、
 「女とは入れるとこが違うんだし、キクはまだ慣れてないんだから、もっとゆっくりやってやれって」
 まだ慣れてないって、どうゆうことだ。これから慣らしていくつもりなのか? 紀久はちょっと引っかかったが、とにかく、太樹が動きを止めたのはありがたい。


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