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太樹と紀久
【同性愛♂ 官能小説】

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太樹と紀久2-5

 もう月が出ている。そろそろ帰らないといけないが、太樹が学校のプールに行こうといい出した。学校がうちから近い太樹は、中学生のころから暑い晩には度々忍び込んで勝手に泳いでいた。
 太樹が走って道を渡る。中央線上の突起物をわざと踏みつけると、ぴょこんと折れ曲がって、すぐ元のように起き上がった。ゴムでできてるのか...。紀久もまねをして、ラバーポールを踏んづけて、渡った。

 広いプールを二人占めにするのは気持ちが良かった。太樹も、水着は持ってきていなかった。真っ裸で泳ぐ開放感が好きなのだ。ひとしきり泳いで、頭を空っぽにし、心地よく疲れた二人がプールサイドに戻る。月が、水に映っている。
 「すごい気持ちいい、涼しくて」
 太樹は上機嫌で、紀久のすぐ隣に腰を下ろした。肩が触れ、腕が触れて、紀久はどきどきする。太樹は紀久にもたれかかり、耳に顔を寄せて、
 「しゃぶってくれる?」
 と聞いた。目を合わせないまま、紀久がうなずく。
 太樹は、タオルや脱いだ服の上に大の字に横たわった。本当に気持ちのいい晩だ。こんな晩に外で、真っ裸で仰向けになって、しゃぶって抜いてもらえるなんて最高だ。紀久は太樹の太ももの間に入り、先端から袋にかけ丹念に舌で刺激する。気分の高まりに応じて、太樹のそこも一気に大きくなる。紀久の頭が上下に 動きはじめた。

 ひじ枕をして太樹は、美しい顔が自分のものをしゃぶっているところを眺めてみた。一生懸命な様子が、けなげだ。
 「四つんばいになってみな」
 紀久は、太樹のものを口に含んだまま四つんばいになる。後ろが完全に無防備で恥ずかしい。
 太樹は頭を床に戻し力を抜いて、紀久の一方的な奉仕をのんびりと、心ゆくまで味わうことにした。時間がたち、もしかして、寝ちゃったんじゃないかと紀久が思い始めたとき、またふいに頭を上げる。
 「俺の顔にまたがってしゃぶって」
 紀久の股間が顔の上に来た。間近で見ると袋にボリューム感がある。そして、今も太樹のものを咥えながら、自分のものもビンビンに硬くしている。それをつかむと太樹は、ペロン、と舐めてみた。紀久はびっくりしたが、太樹は平気だった。自分でも意外だったが、汚いとも変だとも思わなかった。紀久が舐めてくれるお返しだとか、かなりの美少年だからとか、何とでも理由付けはできる。けれど実際のところ、このとき太樹には何の考えもなかった。ただ心底リラックスして、自然に、ペロンと舐めてみただけ。
 何度かペロペロ舐めた後、口に入れてしゃぶろうとしてみるが、紀久の股の下の空間は狭く、不自由で、うまくいかない。歯に当ててしまいそうになる。
 「今度、お前が寝転がって」
 そういって紀久を仰向けに寝かせると、脚の間に入り、一心にしゃぶりはじめた。紀久は、うれしいとか気持ちいいとかいうより、ただもうびっくりしていた。自分が太樹をしゃぶることはあっても、逆はあり得ないと思い込んでいたからだ。感謝の念がわき、紀久はひじ枕で太樹の男っぽい顔を見ながら、初めての快 感を楽しんだ。好きな相手が一生懸命しゃぶってくれているのは、気持ちの面でも満たされる感じがした。

 太樹はしかし、もともと深い考えがあってしゃぶり始めたのではなかった。紀久が達しないので、じきに飽きてきてしまった。急に、しゃぶるのをやめると、紀久の腹からアゴまで舐め上がり、口はとばして鼻の先をぺロッと舐めた。そして紀久に覆いかぶさる姿勢で目をのぞき込み、
 「もっぺん舐めて」と頼む。
 そのまま腰を前にずらし、紀久の顔にまたがる。いつの間にか小さくなったそれを、紀久はくすぐるように下から舐めた。じきに元の容量を取り戻す。太樹はそれを、ふっくらと形のいい紀久の唇の間に挿し入れ、腰を使って出し入れした。紀久がむせてしまわないよう小刻みだが、速い動きだ。一方的に口を犯されて いるのに、紀久の先っぽからも透明な粘液があふれ出る。いつもながら一言の断りもなく、太樹は黙って紀久の口の中に大量に放った。痙攣が引くまで腰を振りつづけた後、太樹は大いに満足して、再びプールサイドに大の字に横になる。今、出し入れされたのが口じゃなくて、夢で見たように後ろの穴だったとしたら...紀久の 濡れた亀がむなしく月を眺めている。

 翌日。紀久が学校のトイレで用を足していると、ふいに後門を指の腹でつつかれた。いつも警戒しているとはいえ、用便中は防ぎようがない。受験生向けの補習に来ていた修也だ。紀久の尻を撫で回しながら、その場にしゃがみ込んで放水中の器官をしげしげと観察する。
 「キク、手が邪魔」
 「かかりますよ」
 「かけて」。声が弾んでいる。
 ホントに頭いいんだろうか? こんな先輩にだけは絶対掘らせまい。紀久は固く心に誓うのだった。


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