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loop
【幼馴染 官能小説】

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loop-5

迫りくる快楽に息を切らせながらそっと目をあけると、薄暗い部屋の中に白い天井が見えた。それは小さい頃にフキと一緒に寝そべりながらおしゃべりをしていた時に眺めていた天井とそっくりで、あたしは急に悲しくなった。
なぜかふいに溢れそうになった涙をぐっとこらえて、あたしは戸惑いながらも快楽に集中しようとする。
彼はそれをさらに快楽を求めていると捉えたのか、あたしの名前を何度も呼びながらきつく抱きしめてあたしの中を荒々しく貪る。
けれど、こんなにも体は快楽を求めて熱を帯びているのに、頭の中のどこかがひどく冷めていて、それはたちまちあたしの中に広がっていく。
―あたしは諦めるように絶頂に達するフリをした。


彼があたしの中で果てた後、あたしはさっきの天井をぼんやりと眺めていた。

側ではシャワーを浴び終えて、いそいそと服を着がえる彼がいる。目に慣れた暗闇の中で、左手の薬指にはめられたプラチナの指輪がキラリと光った。
あたしはシャワーも浴びず、服を着ることもしないままベッドに横になって彼をぼんやりと見つめていた。

この人にも帰る場所、帰らなければならない場所がある。
あたしはどうなんだろう、と思う。帰る家はもちろんあるけれど、あの広すぎるマンションにあたしはいつも帰りたくない。
一人ぽっちだ。

小さな頃からあたしが寂しい思いをしている時、そばにいてくれたのは誰でもなくフキだった。
運動会も父親参観日の日も、あたしが本当は寂しいと思っていることに周りがちっとも気づかなくても、フキは必ず気づいていて、けれど気づいていない素振りであたしのそばにそっといてくれるのだ。
ママが忙しくてあたしの相手をしてくれず、それが仕方ないとわかっていながらもやりきれない時、フキは必ずあたしのそばにいてやわらく微笑んでくれていたから、あたしは色んな事を我慢してこれた。


フキの笑顔が見たいよ。


今朝会ったばかりのフキの横顔が蘇る。


…でも、また苦しくなるかな。

フキを必要としている自分と、それを抑える自分とが、あたしの中で混ざり合う。

それを紛らわせるためにどうしていいかもわからずに、あたしはまた抱かれる。
誰かのぬくもりに触れたくて。

こんなどうしようもないあたしの心は、傷つきたくなくて、無理矢理離れて、時間が経てばどうにかなると安易な考えに、悪化して腫れあがって膨れ上がってあたしを苦しめていく。
何度同じ事を考えれば、何度同じ事を繰り返せば、あたしの心は飽きて乾いてくれるのか。


―どうする事もできない無限ループ。


あたしの視界の中の白い天井がぼやけて揺れている。
幼い頃のあたしとフキもぼやけて消えていくようで、それを認めたくないあたしはゆっくり目を閉じる。



早く朝にならないかな。


フキのぬくもりに似たあの朝日を浴びたら、どうしようもない事も、やるせない事も、あたしも、全部浄化されて、あたしはまた頑張れると思うから―…。


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