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彼な私
【少年/少女 恋愛小説】

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彼な私-11

どうやら今日は金曜日のようで、明日は学校が休みらしい。
体育祭の日から、私は時間の流れに乗れていないのだ。
―杏…かわいい…
夢子の隣で梅酒を飲み、顔が赤くなっている杏。
尚にはめられ、しかし、逆らうことなくここにいる私…だって杏がかわいいからっ…
噂の鈴ちゃんはちゃっかり尚の隣でオレンジジュースを飲んでいる。
鈴ちゃんは写真で見るよりずっとかわいい。
―…好きな子と一緒に暮らすってどんなだろ…?
私、二人を見ながらふと思った。
―…好きな子と一緒…ずっと…
私の視線はまた杏に戻る。
!!
ドキッー
その時、杏と目があった。
杏はとろんとした目で、少し首を傾げ、にっこり笑う…
―かわいいっ!!かわいいっかわいいー!!ああぁぁぁー……
自分でも顔が赤いのが分かる。鼓動が早くなり、酔いが回ったのか景色も回る。
―く…くらくらするわ…ふわふわして…
最初に潰れたのは奈美だった。それから夢子の携帯が鳴り、母親の店を手伝うからと帰って行った。
「夢子って、お店好きやね〜…」
半分目を閉じたまま杏がそう言った。
「…そうね…」
私の意識も朦朧で、体だけが勝手に動く…夢の中、まさにそんな感じ。
そんな私の体はゆっくり立ち上がると、杏の隣に腰をおろした。
杏が笑う…
ドクンッー
杏は私の肩にもたれてゆっくり目を閉じた。
―寝た…の…?
ドクン、ドクン…
自分の心臓の音だけが鳴り響き、私の意識も遠ざかる…
「こらっ、酔っ払い」!!
尚の声と共に現実に引き戻された。
―あっ、あれ?え?え??…こっ、これってもしかして…え?…ええぇぇぇーー!!
杏の顔が目の前にある。
なんてことっ…恐ろしい…私は杏に、キッ、キスを…
そう、キスをしようとしていたのだ。
「ほら、離れた離れた」
尚が私と杏の間に入り、杏を床へゆっくり寝かせた。
―………な…何を…私…ああぁぁぁ〜…オオカミだわっオオカミだったのよ!!私、女の殻を被ったオオカミだたっんだわっ!!
プッツンー
私はそのまま意識を失いその場に倒れ込んでしまった…


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