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陽だまりの詩
【純愛 恋愛小説】

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陽だまりの詩 3-5

「ふふ、お二人はやっぱり仲良しですね」
「そうか?」
「あたしは勘弁だわ」
プイッと顔を背ける美沙。
「…まあ、お二人とも座ってください、すいません、いつまでも立ち話させてしまって」
「おう」
俺は折りたたみ椅子を二つ開いて片方に座る。
美沙は躊躇いつつも隣に座った。
すぐに奏は美沙へと顔を向ける。
「改めまして、奏です。宜しくお願いします」
「美沙です、よろしくね」
「はい」
奏が微笑むと美沙も笑った。
「まあ同い年だし仲良くしましょ、奏には聞きたいこともあるし」
「聞きたいこと?」
奏は首を傾げる。
なんだ?俺も気になる。
「じゃあ、兄貴は出てって」
「はあ?」
「乙女の会話に参加するなんて不躾な兄に育てた覚えはないわ」
美沙は俺に冷たい視線を向けた。
「く…こちらこそ」
俺は捨て台詞を吐いて仕方なく病室を出た。

待っている間、時折聞こえてくる笑い声が気になってしょうがなかった。


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