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unknown quantity〜未来への道〜
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unknown quantity〜未来への道〜-4

「私にまか〜せなさい♪だぁいじょうぶ、だいじょぅぶ♪」

……何処が大丈夫なのか、解らない。……

「仕方ないな、もう!……よっと!」

奏真は素早い動きで紗緒梨の首筋に手刀をした。全員がおお〜と歓喜の声を出した。気絶した紗緒梨は脇から来た男性2人によって運ばれた。

「……え〜、初めまして。知っていると思いますけど、天城 奏真です。よろしく。」

奏真はマイクを使って言った。

「…皆さん、“ハンター”になる為に来たと思いますが、一つだけ言っておきます。」

全員が緊張して聞いている。

「…死なないでください。」

全員が騒然とする。麻里香さえも驚きを隠せなかった。

「…理由は一つ。必ず悲しむ者がいます。皆さんには未来があります。輝かしい光が。」

奏真の真剣な顔つきに全員は引き込まれていく。その雰囲気に。

「ですから、立派な“ハンター”にならなくてもいいのです。自分の身を守り、出来る限りの事をすればいいのです。」

奏真は優しい笑顔で言っている。

「“無神 皇希”さんに会った事がある僕だから言います。皇希さんは優しい人です。あまり表に出しませんけど。」

奏真は遠い記憶を思い出すように言う。

「あの人は“闇の道”を歩きました。しかし、それは自分の為じゃなく、皆さんを守る為です。何をする為に思い、悩み、決断したのか解りません。」

奏真は淡々と言う。

「…しかし、少し前に聞きました。ここでは言いませんよ。本人に聞いてください。あの人はそこら辺にいるかもしれません。」

奏真はまた優しい笑顔に戻り言う。

「…話が逸れましたね。言いたい事は一杯ありますが、今この間にも殺されていく人がいます。そういった者が無くなるように努力してください。」

奏真は真剣な眼差しで辺りを見回した。体育館の雰囲気が異様な感覚に包まれた。

「…では、クラスですがSクラス以外は特に意味はありません。Sクラスは5人のみです。そう前に座っている人がSクラスです。」

体育館の雰囲気がガラリと変わった。怒り、妬みの視線が5人に突き刺さる。すると、奏真が喋る。

「その気持ちは解ります。しかし、その5人は“刻印”の一段階所持者です。そう、選ばれる理由はそれです。皆さん、背中を見せてください。」

奏真は命令口調ではないが、威圧的な雰囲気に動揺する4人だった。麻里香は何の躊躇いもなく服を脱ぎ始めた。

『!!!!!』

体育館が揺れるように全員が動揺した。背中には【均】と書かれていた。皇希みたいに。


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