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双子月
【学園物 官能小説】

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双子月〜美月〜-4

「・・・はい。」

「放課後、保健室に来なさい。」

教室に戻ってからの美月は、心ここに非ずという感じだった。
そんな様子を見て、友達は口々に心配し「今日は早く帰ったら?」などと声をかけてくれる。
抜け出した授業は、東条曰く、ちゃんと保健室に行っていたことになっている。

「大丈夫だよ〜ちょっと休んだら良くなったし。」

そう言って笑った笑顔もぎこちなかった。



・・・・・

保健室の前に立つと、緊張で顔が強張る。

これから何が起きるんだろう。

一瞬、屋上での葉月の姿がよぎる。田村に触れられた葉月の「女の声」

自分でもなんでそれを思い出したのか分からず、頭を振って忘れようとした。

(・・・よし。)

短くため息をついて気を取り直すと、自分を奮い立たせて保健室の扉をノックする。

「・・・はい。」

中から東条の声がした。美月はなるべく平然を装って入っていく。窓際で書類をまとめていたらしい東条は、ちらりと美月を確認すると、ペンを置いた。

「ちゃんと来たな。こっちに来なさい。」

そういいがら立上がると、自分のそばのカーテンを引く。それで保健室の中は外からは見えなくなった。
2、3歩だけ近付いた美月を横目にみながら、今度は美月とすれ違うように出入り口へむかうと、鍵をかけてしまう。
美月は不安と緊張で自分の心臓が早くなるのが分かった。

「さて、立花美月。お前は俺の言うことをなんでもするっていったな?」

東条はさっきまで座っていた窓際の席に戻ると、背もたれに体を預け、ゆったりと座わり、美月のほうを向いて足を組んだ。

「・・・はい。」

屋上での出来事。美月は確かにそう言った。
葉月を守りたい。
その一心だった。

「じゃあ、ここでオナ●ーして見せろ。」

美月は東条のその発言に驚いて顔をあげた。東条の表情は至って普通だ。普通にそんなことを言ってのけたのだ。

「・・・なっ!」

声が出なかった。言いたいことはたくさんあるのに、うまくしゃべれない。

「俺にオナ●ーして見せてみろ。と、言ったんだ。」

立ち尽くしたままで動けなくなってしまった。美月はみるみる顔を真っ赤になっていく。

「分かるんだろ?一人で気持ち良くなる方法ぐらい。妹のこと黙ってて欲しいならしてみろよ。」

美月は最近オナ●ーを覚えた。
数ヶ月前、友達の家に行った時、はじめてAVと言うものを見た。友達が面白半分で自分の兄の部屋にあったアダルトDVDを勝手にもちだしたのだった。
それを見た日の夜、体が疼いてしょうがなくなった美月は、自分で自分の秘部に触れた。
はじめて体感したその快感に、美月はあっという間にイッてしまった。
それから週1ぐらいは一人でしていたのだ。


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