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秘書の恋
【OL/お姉さん 官能小説】

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第3会議室…3-6

次の日は、シャツとストッキングを松本さんから借りて、松本さんと一緒に出勤した。

「ごめんね。
あたしのシャツとストッキング、星野には少し大きかったと思うんだけど」

「いえ、貸していただく側ですから、そんなわがままは言いませんよ」

秘書課に向かうエレベーターの中でのそんな会話。
松本さんは多分身長が170センチはあるから…あたしとは10センチ以上も差がある。
それは仕方のないことだ。

「仕事、できそう?」

松本さんがあたしの顔を覗き込んで聞いてきた。
とても不安そうな顔をしているのがわかる。

「何かあったらすぐ連絡してきていいから。
辛くなったら言うのよ?」

あたしの頭をポンポンと撫でた。
そうしているうちに、エレベーターが秘書課のある最上階に着く。

エレベーターをおりて、秘書課に向かおうとすると。
秘書課のドアの前には、この会社の社長の金澤雪人(かなざわゆきひと)がいた。

『まあ…社長には黙っておく。 だが、多少言うことは聞いてもらわないとな』

社長の存在は、凌辱される前に聞いたあの言葉をあたしに思い出させた。

「2人は仲がいいなんて知らなかったぞ、松本」

「別に、誰と出勤したってかまわないと思うけど。
ところで秘書課の前に立ってるなんて、秘書課の誰かに用なの?」

「ああ、星野、お前に用だ」

「あたし…ですか…?」

あたしが震えているのに気づいたのか松本さんはあたしの手を握ってくれた。
昨日の夜みたいに、温かい手。
部長が何か言ったんだろうか…?

「雪人、あまり後輩を困らせないで。
こんなところで直々に社長が待っていて、お前に用だなんて言われたら怖がるにきまってるでしょ」

「ああ、すまない。
とにかく、星野には話がある。
社長室に来てくれないか」

「あ…はい…」

「それ、あたしも一緒じゃだめなの?」

「星野と、松本が一緒…なるほど。
松本、事情を知ってるってことだな。
松本も一緒にいていいから、ついてこい」

あたしと松本さんは社長の後について、社長室に入る。
社長室には、あたしたち3人以外誰もいなかった。

「雪人、坂下は?」

「坂下は必要ない。事情を知らないやつがいても困る」

あたしは確信した。
社長の専属の秘書と言ってもいい坂下麗(さかしたれい)先輩がいないことで、自分の昨日の話だということを確信してしまった…

「まあ、座れ、星野」

応接用のソファーにあたしと松本さんが座ると、向かい側に社長が座る。
松本さんは、まだあたしの手を握ってくれていた。


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